今週の建築修行は 国立新美術館『安藤忠雄展 - 挑戦 -』。いつも通り出張移動中の飛行機ギリギリで 大慌ての駆け足で鑑賞。もう開催期間も終盤の平日で空いてると思ったらとんでもない数の人。なかなか進まないし 展示にも近づけない。外国人もいっぱいで 安藤さんてこんなに人気あったのか。

 

安藤忠雄は昔から著書や作品集を集める程度には好きで 関西に住んでいて良いことのひとつは 今回紹介されているような安藤建築が あっちにもこっちにも 常に身近に感じられる環境で生活していること。

 

さて今回 模型やスケッチ ドローイングなど 総計200点余りの設計資料が展示される空間デザインは 安藤忠雄自身の手によるもので 中でも安藤建築事務所のジオラマには胸アツ。また屋外に建てられた「光の教会」の 1/1の再現展示は 寒さまでリアル体験。「今回は回顧展ではない。進行中の計画を見てほしい」との言葉通り 欧米のビッグプロジェクトの模型も凄い迫力。

 

音声ガイドは安藤さん本人のしゃがれた関西弁の解説で これが相当面白い。ある展示では人生は諦めが肝心だと言ったり 別の展示では絶対諦めてはいけないと言ったり。76歳にして国内外で進行中の計画が200もあると言うし まだまだ死ねないとも言う。全力疾走している危険な奴には人が寄って来る。定年までどう過ごすかなんて考えてないで 一生全力で危険なことをやれと言う。

 

作品作りのアイデアにも 仕事への考え方にも 色々ヒントがあり過ぎて 凡人にはこの収穫をどう処理して良いのかわからないまま バタバタと美術館を後に。