父や母に手を引かれながら、いやいやと泣く子供を視ると、
苦笑いを浮かべたくなる年齢にはなってきた。
あんな時期が、私にもあった。
嫌なものを全部遠ざければ、好きなものだけが残ると信じるように。
嫌だと言えば嫌なものはどこかに行ってしまうんだと信じるように。
そんなことなんか、ない。
嫌々でも受け容れなければならないことはあり。
嫌々でも受け容れなければ身の危険を感じるような可能性だってあり。
そのいやいやが通るのは、何物にも守られている子供だけ。
大切に守られている、子供だけ。
こんな懐疑的な考えで子供を見つめるくらいには、子供ではなくなったのだと、
ふとした瞬間に実感する。
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