実家で生活していた頃、何故か靴下が片方だけ自宅の中で行方不明になる事件(?)が多発していた。
だいたい洗濯機の近くのカゴに脱いで投げ入れないことが原因であるのだが、
いくら探しても見つからないこともあり、神隠しにでもあったような気分になっていた。
とりあえずは洗ってもう片方が出てくるまで待とうと決め込み一旦諦めると、
なんでこんな場所にあるんだという場所からひょっこり現れたりする。
家事を手伝っていた妹はこの「靴下片方だけ状態」がとにかく嫌いで、
母以上に敏感に靴下管理を行っていたようだ。私はよく怒られた。
この経験があったお陰か、ただ単に居住スペースが小さくなったというのもあるのだが、
現在一人暮らしの中で洗濯をする際は、靴下が両方揃っているかのチェックは意識して行うようにしている。
たまに洗濯機の裏で埃を被っていることもあるのだが、
こんな時、妹がここにいなくてよかったとひっそりホッとするほど、
トラウマにも似た寒気を感じてしまうのは、きっと、気のせいだろう。



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