なぜ有名画家などが自画像を描きたがるのか、学生時代は理解に苦しんでいた。
自画像を描いて世に残し、一体何が楽しいのだろうと。失礼ながら思っていたのである。
それは私が私自身のことを、「顔も性格もぶっさいく人間」と自覚し嫌悪している感覚から始まり、
自分で自分のことを愛しているからこそ生み出せるのが自画像なのではないかと、
かなり偏った意見ながら考えていたものだ。
しかしある意味、私だって、自分の心の中をぶちまけている詩や小説の数々は、
この「Blacktact」という電子上の重みが無い空間は、創作物を存在させ日々内容を更新しているこの行為は、
自画像を描くのと同じようなことをやらかしているのではないだろうか。
だとすると、今まで首を傾げてきてしまった有名画家の方々にお詫びしなければいけない。
私はこの広すぎる電子の世界に、一握りの生きた証のようなものを残したくて、
マイペースながら創作物を日々増やしている、と思う。
インターネット環境が消失してしまえば、存在しないも同然となるこの空間は、
いつまでも存在してほしいと願いながら掲げる、小さな灯でいたい。

 

 

 

(C)Aoi Tact