ブラック整体院の脱サラ奮戦記

ブラック整体院の脱サラ奮戦記

整体、接骨、整骨、鍼灸、按摩マッサージ、カイロプラクティックなどの「治療院」に興味のある人向けのブログです!

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大盛況で始まったプレオープン。

 

これだけ患者が来るんだったら、

無料ではなく半額程度にしておくべきだったのではないかと、

少し後悔。

いや、もしかしたら少しの割引程度でも十分だったのかもしれない。

それだけ、僕の宣伝が効いたのだ。

会社員の頃に学んだことをそのまま活かして、

当てることができたのが何より嬉しい!

 

これからの集患で重要なのが、患者の個人情報。

つまり、顧客リストを作成することだ。

新規顧客を増やすのに比べて、一度利用してくれた人が

リピートしてくれるための労力は1/4と言われている。

つまり顧客のフォローが何より大事なのだ。

用意したアンケート用紙に名前、住所はもちろん、

誕生日、メールアドレスそして現在の症状などを書く欄を設けた。

 

また、僕のような店舗ビジネスではLine@が絶大な効果を発揮するはず。

これは登録さえしてもらえれば、顧客(患者)がリスト化され、

一斉にメッセージを送れるもの。

役立つ情報やオトク情報を流せば、顧客にとってもありがたいものになるはずだ。

ただし、Line@登録は自主的に行ってもらわなくてはならないので、

待合室にポスターを貼り、自由に持って行けるLine@名刺を置いた。

施術後に一声かけて登録を促すことを決めている。

 

 

さて、記念すべき1人目の患者は、60代と思われる男性。

6時前から並んでいたとのこと。

1年前に会社を定年して、今は普段何もやっていないし、

趣味もこれといってないので、時間がたっぷりあるようだ。

仕事一筋で働いてきた会社員が退職したときの

典型的なパターンかもしれない。

 

金銭的にも恵まれているはずので、こういう人を数多くリピーターにすれば、経営はうまくいくに違いない。

僕は会話にはそれなりに自信があった。

長年営業をやってきたので、大抵は相手にうまく話を合わせられる。

その辺りは、普通の整体師よりは優れているはずだ。

 

この1人目の患者は、自分の身の上を話したいようだったので、

時々質問をしながら、なごやかに話すことができた。

 

施術は最初の10分に電機治療器を利用して、

その後、手技を行うようにした。

 

好感触だった!!

 

「気持ち良くなった!」

「凝りがほぐれた!」

と言ってくれたし、

何より「また来るから」と有料でも来てもらえるとのことだった。

 

そして最後が大事だ。

 

「施術後アンケート」を出して、

「もしよろしければ感想を書いて頂けないでしょうか?

と丁寧に頼んだ。

 

「いいよ!」と快く引き受けてくれて書いてくれた。

 

**********************

本日は無料にも関わらず丁寧に施術していただき

大変ありがとうございました。

お陰様で、首や肩をはじめとした全身の凝りがとれて

楽になりました。

寒川さんの1人目のお客さんになれて光栄でした!

また来させていただきます。

**********************

 

「もしよろしければ次回の予約はいかがですか?」

と聞いたら、1週間後に入れてくれた!!

 

ここまでは、すべてが最高のスタートと言えるものだった。。。

 

しかし、施術の人数を重ねていく中で、問題が起こってきた。

 

それは僕の体の疲労。

 

午前中に7人施術した時点で、もう腕の感覚が麻痺してきた。。

今まで、これだけ連続して行ったことがなかった。

今考えれば、当然それを想定していなくてはならないものだった。

しかしもう後の祭り。

最初から休みなく働くことになるとは、本来嬉しいことであるが、

考えていなかった。

 

大きな問題として、初日からこの疲労感がある中、

続けて出来るかという問題だった。

日曜の定休日まで、あと4日間ある。

考え方として、やはり有料の患者には手を抜けないということを考えると、

明日のプレオープン2日目の数を減らす以外ない。

 

しかし、既に今日も電話で、明日の予約が10件以上入っているし、

ここで数を減らすことは今後の営業にマイナスになる。

さらに、本開店後に予約でいっぱいになるとは限らない。

 

迷いながらの選択ではあるが、ここは我慢して続けるしかない。

 

プレオープン初日、

大変嬉しいスタートではあったが、

体は疲労困憊、握力が極端に落ちて腕にまともに力が入らなくなってしまっていた。

 

 

~続く~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドキドキのプレオープン当日がやってきた!!

 

普段より少し早い朝6時過ぎに起きた。

すぐに自宅から自転車で10分程度の院に向かった。

 

あまりに早すぎるが、自宅にいても落ち着かない。

院に行けば何かできることがあるかもしれないし、

忘れていた必要なことに気づくかもしれない。

 

開院は朝9時なので、まだ2時間半程度ある。

 

・・・・・・・と、、、あれっ!

 

1階の階段の下まで来たところで、異変を感じた。

数人がたむろをしている。

階段を上がりきると、院の扉の前には既に数人が

並んでいるではないか!!

 

まだ6時半だというのに!!

 

大きなとまどいとともに、

思わずガッツポーズをしたくなるような喜びを感じた!

 

とりあえず

「おはようございます!」と挨拶をして、

中に入った。

 

ヤッター!!

今までの宣伝が効いたのだ!!

しかも、いくら無料とはいえ、こんなに早くから

来てもらえるというのは、それだけ期待されている証だ。

 

思わず右手で握り拳を握って、喜んだ!

 

ただし、たくさん来てもらえるのはありがたいのだが、

僕1人でできる人数は限られている。

 

営業時間は9時から18時まで。

途中の昼食休憩1時間とすると、施術できる時間は8時間。

1人30分と決めているので、多くて1日16人。

2日間で32人だ。

ここで無理をして本開店のときに疲労困憊では、本末転倒だ。

 

まだどうなるか分からないが、整理券のことも

考えなくてはならないかもしれない。

必要であればとりあえず用意してあるメモ帳に番号を書いて

代用すれば良いだろう。

 

いやー!不安が消し飛び、急に元気が出た!

 

とりあえず、開店に向けて必要なことはすべて

用意したはずだ。

受付で雇った「あやか」ちゃんは8時30分までに来る予定。

まだ、2時間近くある。

 

カーテンを開き、エアコンを付け、

僕の服装と心の準備さえできれば、開店はできる。

 

でも僕1人のまま開店すると、電話がかかってきたり、

患者の対応などがあり、施術に集中できないだろう。

プレオープンで無料施術を行った患者には、

本開店以降また来ていただくようにしなくてはならないので、

施術技術はもちろん、会話などの対応が大事だ。

 

これは、あやかちゃんに無理いって早めに

来てもらう方が良さそうだ。

あやかちゃんの住んでいる場所は、徒歩15分ほどの

ところなので、比較的無理も利くはずだ。

 

・・・・・・

 

あやかちゃんに電話した結果、

予定を30分早めて8時頃出勤してもらった。

 

入り口前で待っている人の数が、15人以上まで増えていた。

今日出来ない人には断らないといけない。

予約分を差し引くと、列の最初の13人までできるが、

14人目以降はできない。

心苦しいが、これだけはしょうがない。

 

メモ帳に、再度来てもらうべき時間帯を書いて、

整理券ができた。

 

あやかちゃんには、最初から謝るという大変な仕事を頼む

ことになった。

13人目以降はただ断るのではなく、

翌日の優先権を渡すことにした。

 

こうして、時間を40分繰り上げて、

8時20分に開店した。

これは喜んでくれるはずだ!

そうしたアピールも大事だ。

 

彼らに向かって

「長く待たせてしまうのは申し訳ないので、開店予定を早めます!」

 

こうして、順調すぎる最高のプレオープンが始まった!!

 

 

 

~続く~

 

 


 

開店日は4月1日にこだわった。

区切りが良いのと、エイプリールフールという話題性があるからだ。

 

ただ4月1日は、木曜日で平日だったので、

患者が来るかどうかが若干不安だった。

休診日は日曜日だけ。

他に半日休みが欲しいところだが、最初はそのような

贅沢は言っていられない。

 

開店前の2日間、3月30日と31日はプレオープンとして、

無料施術キャンペーンを行う。

これも火曜日、水曜日の平日だ。

 

いよいよプレオープンの前日までこぎつけた!

本当に不安と期待の入り乱れた状態だが、

それでもワクワク感のほうが強い。

とりあえず、プレオープンではお金を取らないので、

その分気楽な面もあった。

 

妻はインテリアのアイデアをたくさん出してくれて

協力してくれた。

それだけに妻も開店が凄く楽しみなようだ。

受付の仕事は山口さん(メインの事務)が都合が悪いときの

サポートだけなので、責任が重くないのも良いのだろう。

 

むしろ、責任重大な僕からすれば、

「気楽なものだな~」

という感じだ。

 

 

あっ、、そうだ!

神棚を作ろう!!

万事準備万端かと思ったが、経営を始めるに当たって、

神頼みの部分があることは否定できない。

今まで決して何かを信仰していたわけではないが、

目の前に迫る「自営業のスタート」に当たって、

必要なことと感じた。

 

直前になった思いついたのも神様が教えてくれたのかも

という前向きな気持ちになれた。

 

早速最も近くで有名な江島神社に行って、

参拝をしてお札とそのケースを買った。

さらに近くの花屋で榊(さかき)を一対買った。

 

急ごしらえでしょうがないが、本棚の上に置けば、

南向きになるのでちょうど良かった。

 

即席神棚の前で、2礼「パン!パン!」1礼。

この行為が僕の成功への自信をより深めた。

 

ヤッターー!

 

さぁ、明日は患者が来るかどうか!?

半径1キロに配った1万枚のチラシ、そして入り口1階ののぼりが

どれだけ効果を発揮するか。

ホームページやブログ、フェイスブック、ツイッターでも投稿、告知をした!!

 

近所の知人や、妻の友達何名かには声をかけてあり、

5名の確約はもらっていた。

ただ、それ以外の「縁故」ではない患者が、

どれだけ来るかが問題だった。

全然来なかったらショックだ。

しかし逆にたくさん来すぎても、僕1人でできる人数は

限られており、断らなくてはならない。

 

 

運命は神のみぞ知る・・・・。

 

 

~続く~

 

 

 


 

 

 

 

あっという間に開店予定の1週間前になった。

 

会社員の頃から用意周到に準備を進めてきたつもりだったが、

抜け落ちていたことや、予想していなったことがたくさんあった。

 

患者に症状などを書いてもらう事前アンケートや

施術後に書いてもらう感想アンケートも重要だ。

 

ここでしっかり患者からの情報をもらえれば、

「顧客リスト」になるし、良い感想はホームページに

掲載するなどしてアピールできる。

 

特に感想を書いてもらうために、販促品がある方が良い。

「感想を書いて頂いた方に○○を進呈します」

と大きく掲示しておけば、効果があるはずだ。

 

またネット集客で言えば、Line@が最も効果的なはずだ。

これはスマホ版のメルマガのような機能で、

登録してくれた人に直接情報を届けられるものだ。

 

キャンペーンの告知や、空いているときに、

「今日は割引します!」といった宣伝を行うことができる。

 

また、施術でいえば、温熱治療器を借りた。

患者はありがたがってくれるだろうし、僕にとっても

施術者が1人増えるのと同じなので助かる。

リース料金は1ヶ月5万円かかるが、必要経費と割り切った。

 

患者の足の確保も注意しなくてはならない。

駅から徒歩7分なので、駅利用の人は問題ない。

近場から自転車で来る場合は駐輪スページは限られているものの、

同時に沢山の人が来るわけではないので、問題ないだろう。

問題は、車の場合。

駐車場がないので、車で来たい人は、徒歩3分ぐらいのところにある

有料駐車場に止めてもらわなくてはならない。

 

この点、無料で停められるスペースがあるところと比べると

不利になるが、駅から近いことを考えるとやむをえない。

こちらで駐車料金を補助することも検討したが、

それをやることによって、車で来る人が増えてしまうと、

大きな負担になりかねないので止めた。

 

理想を言えば、開店予定日よりはるか前から予約を取れるように

すれば良かったが、間に合わなかった。

ホームページはまだ多くの人が見に来るほどSEOで成功

していなかったし、フェイスブック、ツイッターも「友達」や

「フォロワー」がまだ少なく投稿しても影響力が小さかった。

 

ホームページからメール予約が少しは来ることを期待したが、さすがに甘かった。

開店もしていない店で、電話番を置くことも現実的ではなかった。

 

また、僕にまだ実績がない中での開店なので、患者が予約に慎重になるということもあったかもしれない。

 

予約はプレオープンの2日間で、ある程度は取れる予想がついたし、

ここでできるだけたくさん取って、ロケットスタートをするつもりだった。

 

この開店1週間前からは夜の寝付けないほど、

次から次に仕事が浮かび、今までにないほどの緊張感の中で、

バタバタと夢中で働いた。

ただこれは、大変にやり甲斐のあることで、会社員時代には

あり得なかったほどの「歓喜」と表現しても良いほどの喜びを感じた。

 

独立したからこそ味わえる「人生の春」!!

 

そこには成功を確信して夢に向かって突っ走る僕がいた!!

 

 

 

~続く~

 

 

 

 


 

 

 

 

 

賃貸物件は、退職日を待たずに契約した。

 

早く決めておけば、名前と住所が確定するので、広告宣伝にも効果が出やすくなる。

茅ヶ崎駅から徒歩7分で、1階が飲食店などのテナントが入り、2階から上が住居スペースになっているマンションの2階だ。

駅が近いこともあって、ライバルは既に数多くあるがこれは避けられない。

ただ同じマンション内や数件隣の中では見当たらなかった。

大きな通りに面しており、ベランダに看板を掲げても良いところも魅力。

 

住居スペースなので、基本的に生活に必要なものが揃っていて、特に内装をリフォームする必要がない。

敷金・礼金も通常6ヶ月のところを3ヶ月で済んだ。

 

開店日は4月1日のエイプリールフールとした。

年度の初めで区切りが良いのと、なんといってもエイプリールフールの開店ということで注目を集めるだろうとの読みだ。

 

そして、プレオープンとして、その前の2日間は無料での施術を行うことにした。

ここで大きくキャンペーンをはって、存在を広く知ってもらうことが重要だ。

整体院に限らず店舗系ビジネスでは今や必須の宣伝活動だ。

そのキャンペーンの告知は、のぼり旗を1階の目に付くところに置かせてもらうことと、チラシを配ることにした。

 

僕はネット集客の専門家だが、チラシのようなリアルな集客方法も最低限は学んで知っている。

SEOで上位表示するまでには時間がかかることもあって、即効性のある一番の方法は今でもチラシだ。

店から半径1キロを圏内として、1万件だ。

チラシを自分で配る人が少なくないが、僕は専門業者に頼んだ。

他にやることが沢山あるので、そういうところで体力を消耗し時間をかけてしまうのは、無駄としか思えなかった。

 

チラシの文面は考えに考えた。

チラシ文面で重要なのは次のことだ。

・目立って目を引くこと

・院長の顔写真を入れるなどして安心感と親近感を持ってもらうこと

・期間限定でチラシを持っていくと割引や粗品進呈などを用意すること

 

店舗作りは本当に楽しかった。

まさにこれから夢を実現するための「僕の城」だった。

女性の視点からも見てもらいたかったので、妻にもアドバイスを求めた。

 

店のコンセプト色は名前通り、黒。

あくまで高級感のある黒で、怪しいとか暗いとか思われるものではダメだ。

顧客が出入りする入り口、待合室、施術室、トイレは基本的に黒を基調とした。

家具、調度品もすべて黒中心で取りそろえたが、そこに金色を適度に入れて、統一感と高級感を両立させた。

 

また、運営するにあたり、受付や雑務をやってもらえる事務員が必要だ。

妻が協力してくれるとのことだったが、幼い子供が2人もいる中では、あてにできない。

それに家庭と職場では、お互いのスタンスが違う。

僕は家庭では妻と対等と思っているが、職場ではあくまで僕が社長なので、言うことを聞いてもらわなくてはいけない。

それを妻が理解してくれるか?

 

ただ、働いてもらえればその分、人件費が助かるので、サブとしてお願いすることにした。

 

メインスタッフの募集は、ハローワークとフリーペーパーで行った。

それでいい人が来なければ、有料の求人サイトを利用しようと思った。

というのも、スタッフの質はものすごく重要だからだ。

 

電話番やお会計ぐらいなら教えれば誰でもできる。

問われるのは、客との良いコミニュケーション。

気持ちの良い受け答えが出来、ふさわしい笑顔を浮かべられるのが大事だ。できれば、スタッフと親しい人間関係ができて、来院する目的の1つが、スタッフに会うことになればいい。

 

性別は女性がふさわしい。

男性と比べて安心感があるのは否めない。

年齢は若いほうが良いものの、それよりも責任感があって仕事をきっちりこなしてくれるのが一番だ。

 

ただ、募集のときに性別も年齢も特定できないのがもどかしかった。

男性やあまり高齢の女性は断ることになるのが心苦しい。

 

結果として、無料でも4人から応募があった。

面接はめちゃくちゃ嬉しかった。

人を雇うことは、僕自身が社会に影響を与えられるということであり、社長になったことを実感する瞬間だ。

面接をすること自体が嬉しいので、断るとわかっていても一応面接した。

自分の経験のためでもある。

 

結局、28歳の女性を採用した。

営業の仕事がきつくて辞めた後、飲食店のパートで働いている人だ。

言葉使いがしっかりしているし、ひと当たりも良く、イメージしていた中では十分な人だった。

フルで働けるということだったので、非常に助かる。

 

妻は彼女が来られないときのバックアップとして働いてもらえる。

 

 

 

~続く~

 

脱サラ独立開業まで6ヶ月!

 

やらなくてはならないことは沢山あるが、まず着手したのがホームページ制作だ。

 

今までの仕事のつながりで、制作会社はたくさん知っている。

その中で総合的にみて最も良さそうな3社に見積もりを出させた。

 

ホームページはSEOはもちろん、ネット集客の要。

だから、デザインや作りは妥協できない。

全体のデザインレベルが上がっているので、みすぼらしかったり、古くさかったら、反応にも大きく影響する。

治療院には治療院に適した構成というのがあるので、

そこをよくわかっている会社じゃなくてはならない。

 

SEOは自分が分かっているものの、制作会社も分かっていないと、話が合うわけがない。

また、安さだけ追求すると、サポートが悪かったり、最悪は突然蒸発してしまうことだってある。

だから信用できる会社でかつリーズナブルな価格設定のところを選ぶべき。

 

結果としてSEO施策費こみで制作費50万円、月額費用16,200円(税込み)で契約した。

ほぼ平均的な費用といって良いだろう。

重要なのはこの段階でのコストではなく、集客がわかっていてサポートが良いかだ。

月額費用には、月2回の更新費用が含まれているので、これはむしろ安いほうだろう。

 

ホームページに書ける内容はまだ少ない。

場所も開業日も決まっていない。経験や体験者の声もない。

しかし、僕のプロフィールや整体院を開業するうえでの想いなら書ける。

また、腰痛や肩こりなど症状別のうんちくも、ネットを調べてリライトすれば話題にことかかない。

こうして地道にコンテンツを増やしてSEOを施策を行ったら、退職する頃には、いくつかのキーワード(地域名+症状名)で20位以内に上がった!!

 

 

次に技術的な向上と実践のために、週末の2日間スーパー銭湯で働いた。

ここでは、完全歩合制。

資格保有者は44%だが、僕のように資格のない者はわずか30%だ。

でもこれで勉強させてもらえるわけだから文句は言えない。

1人の施術につき1000円程度だから、施術しているときは最低時給なうえに、お客がいないときは無給で待っていないといけない。

 

ただ唯一良かったのが、疲れを癒やしに来ている人が多く、重傷患者が少なかったことだ。

だから僕のような初心者でも、喜んでくれる人が多かった。

ますます自信がついた!

 

ここには退職するまでの6ヶ月間働く予定だったが、やはり毎日働くことになり体がきついのと、報酬の安さから、3ヶ月で辞めることにした。

自分の技術を実践できて良い経験になった。

 

 

残り3ヶ月になると、賃貸物件を探したり、日本政策金融に行って融資の申請などを行った。

 

賃貸物件は茅ヶ崎駅の徒歩圏内で探した。

当然のことながら駅に近いほど高い傾向にあるが、人通りを考えるとやは徒歩10分以内は譲れないところだ。

僕のように未経験から始める者にとって、立地条件は死活問題だ。

店舗用の物件は高いが、居住用で貸してくれるところは、敷金・礼金が安く済むし、内装もあまりリフォームする必要がない。

物件の種類も多いので、居住用で貸してくれるところを優先した。

 

融資に関しては、僕は会社員として長く働き、一定の蓄えがあること、

そして施術の経験を十分に(?)積んだことをアピールして、800万円を取り付けた。

これは大きい!

 

軍資金として余裕ができるし、なにより精神的なゆとりの面で大きい。

貯金が500万円、退職金が700万円、そして融資が800万円なので、

合計2000万円からのスタート。

開業費用が広告宣伝費を含め約500万円と見積もった。

だから余裕資金は差額の1500万円。

 

生活費としてはざっと3年分あるというわけだ。

これ以上の贅沢を望むことはできないだろう。

 

長くマーケティングに携わり、多くの顧客を持って知識や経験を積んでいたことで、我ながら、非常に順調に用意できたと思う。

 

技術がいくら素晴らしくても、失敗する治療院はある。

それは集客ができないからだ。

逆に集客さえうまくいけば、技術はそこそこであっても成功できるはずだ。

それを僕が証明してみせる、という自負すらあった。

 

そして決めなくてはならないのが院の名称だ。

 

マーケティング的に名前は非常に重要だ。

覚えやすくて、インパクトがある名前が良い。

逆に覚えにくかったり、どこにでもあるようなありふれた名前ではいけない。

 

そこで、ややとんがった名前ではあるが「ブラック整体院」に決めた。

 

「ブラック」というのはイメージが悪そうだが、逆にそこが面白い。

一度聞いたら忘れないインパクトがある。

名前は「ブラック」だが、やっていることは「ホワイト」という噂が広まれば、それは世間的に話題になりうる。

メディアに取り上げてもらえる可能性もある。

 

我ながら良い名前が思いついたと、このとき得意になった。

実は後で後悔することになるのだが。。。。。

 

会社への退職の申し出は2ヶ月前に行った。

管理職としては遅めかもしれないが、あまり早く言うのには抵抗がある。

退職を申し出てから不利な扱いを受ける可能性もある。

 

上司からは慰留された。

しかし、準備したことをすべて話し、決意が固いことを理解してもらえた。

同業として独立するわけではないこともあり、最後には快く対応してくれた。

そして送別会も開いてもらった。

ここの社員全員が独立後のお客さんになってくれる可能性があるので、辞め方はきれいなものにしたかった。

 

こうして、ばたばたとした日々を終え、無事円満退職をした。

 

妻には、6ヶ月前に自分の整体で独立する思いを伝えてあった。

生活の不安に関しては、自分がいかに自信があるか、そして将来会社員ではもらえないほどの収入を得られるようになるはず、ということまで話して納得してもらえた。

その気持ちは本心でもあった。

 

退職の日、花束を携え自分自身が創る新たな人生に向けて、意気揚々と

歩く自分の姿に酔っていた。

たくさんの顧客であふれかえる栄光を思い描きつつ。

 

 

 

~続く~

 

 

 

 

僕は寒川大志、45歳。

 

3年前までの会社員時代は、IT関係の会社で営業をやっていた。

具体的には、SEO集客の仕事だ。

SEOとは「検索エンジン最適化」のことで、ホームページを検索の上位に表示させることによって、売上げを上げる集客のこと。

 

以前は電話の飛び込み営業を行っていたが、

40歳のときに課長になってからは、もっぱら課員6名の管理やサポートの仕事が中心になった。

 

僕は以前から独立志向が強く、いずれは1人で会社を経営したいと思っていた。

ただ、何をすれば良いかなかなか決めきれなかった。

もちろん、経験のあるSEO集客の仕事というのが、第一候補と思っていたのだか、1人になって本当にできるのかどうか、不安があった。

今までお世話になった会社とライバル関係になるのも抵抗があった。

 

30歳過ぎから、色々な職種を検討していたにもかかわらず、

40歳の声を聞くまで独立を決められなかったのは、社内でそこそこ評価されていたこともある。

 

そのような中、あることがきっかけで、整体院として独立することになった。

 

それは、仕事で知り合った整体院に客として施術を受けたことだ。

当時僕は一日中座って仕事をしていたこともあって、ヒドイ腰痛でほとんど慢性化していた。

整形外科や「治療院」など色々回ったが、どこにいっても、一時的には良くなっても数日すれば結局するに元に戻ることの繰り返しだった。

 

ところが最後に行った先生は全く違っていた。

対処療法ではなく、痛みの原因となるところを取り除いてくれたため、

数回通っただけでほぼ完治するまでになった。

 

感激した僕はぜひその技術を学びたくなった。

そして難色を示す先生をほぼ強引に説き伏せて、休日を利用して教えてもらった。

条件は、1回1万円と、僕としては弾んだつもりだ。

 

専門学校に通って資格を取ると最低500万円はかかる。

期間も3年かかることを考えると、いくら払っても惜しくないぐらいだ。

 

この出来事は、独立したいのに何をすれば良いか決めかねていた僕には渡りに船だった。

 

実は整体院の開業には何の資格も必要ないのだ。

名称が「接骨院」「骨つぎ」の場合は柔道整復師、「鍼灸院」は鍼灸師の国家資格が必要だ。

しかし、「整体」「整体院」或いは「カイロプラクティック」を名乗るのは、何らかの資格や免許が必要なわけではない。

つまり自由で野放しということ。

 

ただ、さすがに何の知識も技術もないまま始めるとまずいので、専門学校なり講習なりで経験を積むもの。

 

それを僕は、腕利きの先生から直接、安価で、しかも短期で学べるという幸運に巡り会ったのだ!

 

先生からは「筋がいい」と褒められ、10回も通えば体のだいたいのことがわかるようになった。

もちろん、ベテランの先生から言わせれば、明らかに未熟なことは認めるが、それほど高いレベルを求めなければ施術できる自信がついた。

 

そして何より、僕の整体院での独立を後押ししたのが、

自分が持つSEO集客の技術だ。

 

会社の仕事で多くの治療院の方と接していたが、ほとんどの方が苦手で

ノウハウを教えても自分ではできない。

だから資金がある方は、すべてその会社に丸投げしてくれていた。

金額はサポートのレベルによるが、月額5万円から多い場合は20万円もらっていた。

 

会社のシステムとしては、僕の営業部が検索エンジンの2ページ目以降に表示されているホームページの運営者に対して電話をする。

そして、「もっと上位表示させて売上げを上げませんか?」と誘うのだ。

営業部としては、契約が欲しいので、強気の営業になるものだが、

実際に施策を行うのは顧客サポート部。

 

契約後に結果が出るか出ないかは、顧客サービス部の施策次第ということ。

正直なところ、会社で行う施策は多くの顧客を相手にしているため、あまり親身に行うものではなかった。

だから、サービスの不満を契約した営業担当にぶつけることも珍しくなかった。

 

導入期のサービスとして「3ヶ月トライアル」という試用期間を設けた場合は、継続契約がかかっているため、真剣に行っていた。

しかしそれ以外は、最低限のことしかやっていなかった。

それでも成功するものはするし、しないものはしないという感じだった。

 

僕は営業ではあったが、施策を行うサポート部門でやっていることは教育も受けたし、だいたい分かっていた。

SEO集客の他に、SNS集客とチラシを中心としたリアルな宣伝広告も行っていたが、そちらもかなりのレベルで分かっているはずだった。

その技術を開業してから駆使すれば、すぐに集客できそうに思えた。

 

いや、経験上、成功するに違いないと確信していた!

 

先生の元で3ヶ月通って、自信がついたところで、6ヶ月後に独立することを決めた。

退職までの間に、準備するべきことはたくさんあるが、早く始めたくていてもたってもいられない思いだった。

 

ただやらなくてはならないことは沢山あった。

次のことだ。

 

●実際に顧客を相手に施術する実践を積むこと

●ホームページを作成してSEOを行うこと

●銀行からの借金

●部屋の賃貸契約

●その他集客に関する準備

 

 

我ながら誇らしい思いだった。

というのも、ここまで周到に独立開業を考えている人は少ないと思うからだ。

特に、治療院を経営する人は集客が苦手な人が多く、開業資金としてホームページ制作を含めたネット集客費用を考えていない人がほとんどだ。

ましてや独立する前からSEOを行って上位表示しようなんて考える人はいないだろう。

そういう意味で僕の準備は圧倒的なアドバンテージになるはずだ!

 

会社での残りの6ヶ月間、気持ちが離れた中で通勤するのは苦痛ではあるが、逆に吸収できることは全て吸収しようという気になった。

 

 

 

 

~次回に続く~

 

 

 

 

脱サラして、自信満々で開業した整体院。

 

まさか、3年程度で危機が訪れるとは!!

 

しかも八方ふさがりな絶望的といって良いぐらいの危機!!

 

今まで来てくれたほとんどの患者が二度と来てくれなくなった。

新規を増やそうにもネット上に悪評が広まり、

検索するとその悪評が表示されてしまうので、さっぱり来なくなった。

 

銀行からの借金も返せなくなり、リスケにより月々の返済を

減らしてもらったが、今ではそれでも厳しくなった!

 

生活費だって、小学生の子供が2人いるため、

それなりにかかるし、今後のことを考えると、真っ暗闇!!

家族の生活費のことを考えると、もう部屋の賃貸料の滞納が現実化してきた。

 

一番精神的に参るのが夜眠れないこと。

起きている時はそれなりに、どうすれば良いか色々考えて紛れることもある。

しかし、夜になると、悲観的な気持ちが頭をもたげ、胃に鉛が込められたような苦しみを感じる。

最悪は破産や家族離散などを考えてしまい、腕で頭を抱えて「ウー!ウー!」のたうち回ることすらある。

 

そもそもどうしてこんな危機に陥ったのか!?

 

会社員時代に培ったネット集客を駆使して、創業期は非常に順調だった!

これならチェーン展開だってできるかもと思った時期もあったのに。。。

 

チクショー!!!