「鮎奈入るね。」
入って来たのはお母さんだった。
鮎奈は起きたが知らんぷりをした。
「彩菜は生きてるよ。
貴方には黙ってたけど... 彩菜はあの日なくならなかったのよ。
私たちが隠してた理由は彩菜本人がお兄ちゃんに黙ってて欲しいって言ったからなの。」

それだけ言うとお母さんは出ていった。

「パラレルワールドなんて嘘か。
だったらアイツは本人?
じゃあアイツはどうやって浮かんでたんだ?」

鮎奈は考え出した。

「アイツはあの時...
そうだ!アイツあの時ワイヤーで体を浮かしてたんだ。」

「そうだよお兄ちゃん。」

つづく
何が憎いって今考えればちっぽけな事だ。

私はあの時・・・


「母さん、父さん
ねぇってば」

私はふて腐れたんだ。
親に話しかけても無視される。
ましてや彩菜には話しかけている親が憎かった。
彩菜に話しかけても鮎菜は私を馬鹿にする。
だから、私は彩菜がいなくなればいいと考えた。
そして、自殺に見せかけて殺した。


・・・
今考えれば間違ってることはよくわかる。
私は...

って何考えてんだよ。
彩菜が異世界からからくるから...
って私はどうしてあいつが彩菜だと思ってんだ?
異世界なんて本当にあるわけないだろ。
でも、どうしてあいつは...

「あーもう。わけわかんねーよ」

私は起きてると色々考えてしまって頭が可笑しくなると思い寝ることにした。


コンコン


つづく