くったくたの身体をひきずりながら。
おうちにかえりましてん。

アパートの部屋へと続く階段の下の方に
へばりついていた茶色い物体に気付く。



背中がぱっくりと割れた
セミの抜け殻。


今聞こえるしょわしょわの一部は
きみの音楽なんだね。



長い事土の中にいたんでしょ?



私たちが疎ましくさえ思う
この日射しも。
存在を主張して反射する
木々の緑も。
見上げたらなんとなく
テンションが上がってしまう
水色の空も。


全部きみにとっては
夢にまでみた美しい色なんだろうなあ。


私たちにとっては短すぎるであろう
きみの夏、いや、きみの命が


毎日楽しかったらいいね。



そんなことを考えながら
水に限りなく近いシャワーで
汗を流して。
髪も乾かさずに冷蔵庫を開けて。



ぷしっっ。





んぐんぐんぐ。




ぷはー。





やっぱり夏が一番すき。