F1世界選手権発祥の地、シルバーストーン。
施設の老朽化にともない、これが最後のF1となります。
母国GPとなるポイントリーダー・バトン。
もちろん狙うは母国初優勝だが、予選はなんと6番手…。
早くも母国初優勝に黄色信号が…。
そして、イギリスは第2の母国とも言える中嶋一貴。
父・悟氏も自己最高位の4位を記録したシルバーストーンサーキットで、父の予選最高記録(6位)を越える6番手。
父が成しえなかった表彰台にも手が届く好位置からのスタートとなる。
決勝スタート。
上位3台と中嶋一貴は悪くないスタート。
しかし4位のトゥルーリが若干出遅れ。
そのトゥルーリに行く手を阻まれたバトンは、大きくポジションダウン。
ライコネンはスタートでジャンプアップ。
9番グリッドから一貴の後ろ、5番手まで順位を上げる。
直接のライバルとなるはずだったバトンが後方に沈み、トップのベッテルは快調に走行。
2位バリチェロとの差を広げていく。
バリチェロの後ろ、ウェーバー、一貴、ライコネン、ロズベルグは、一定の間隔を保ち周回を続ける。
16周目。
スタートで4番手に浮上した中嶋一貴が先陣を切ってピットイン。
ここで前回のトルコに続き、ピット作業に不手際が…。
右フロントタイヤの装着に手間取ってしまう。
給油時間の長さもあり、実際にこのミスによるロスがあったのかは分からないが、結果的にこの翌周にピットストップを行ったライコネン、そしてさらに2周後にピットストップを行ったロズベルグ、トゥルーリ、バトンに前に出られ、9番手まで後退してしまう。
上位勢で一番第一スティントを引き伸ばしたのはマッサ。
昨日の予選、まさかのQ2脱落となってしまったが、怪我の功名、そのアドバンテージを最大限にいかし、1回目のピットストップ終了時点で5番手まで浮上する。
レース中盤、34周目。
後方では第一スティントをここまで伸ばしたマクラーレンのコバライネンがピットイン。
コバライネンはチームメイトのハミルトン、トロロッソのブルデーの前でコース復帰。
しかし、まだタイヤが温まっていないコバライネン。
ハミルトンにあっさり前に行かれると、続いてブルデーが襲い掛かる。
ブロックするコバライネン。
結果、ブルデーがコバライネンの左リアに追突
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ブルデーはフロントウイング破損、コバライネンは左リアタイヤバーストで緊急ピットイン。
ともにコースに復帰するが、数周後にリタイアしてしまう。
レース終盤。
上位勢の中ではいち早く1回目のピットインを行い、9番手で我慢のレースを続けていた中嶋一貴は、2回目も先陣を切って41周目にピットイン。
この5周後にピットインしたフォースインディアのフィジケラにも前に出られ、さらに苦しい展開に。
母国GPのバトンは、第2スティントを50周目まで引っ張り、ライコネン・トゥルーリの前、6番手に浮上。
さらに前のマッサ、ロズベルグを追いかける。
ラスト3周。
ロズベルグとバトンの差は僅かに。
追うバトン。冷静に抑えるロズベルグ。
軍配は…。
トップのベッテルは、スタートから終始安定した走りで、独走のトップチェッカー。
今期2勝目、ドライコンディションでは初の優勝を飾った。
チームメイトのウェーバーも2位に入り、レッドブルは今期2度目の1-2フィニッシュ。
次いでブラウンGPのバリチェロが3位。
終盤熾烈となった4・5・6位争いは、バトン奮闘も一歩及ばず、マッサ、ロズベルグ、バトンの順となった。
~ 決勝結果 ~
優勝
セバスチャン・ベッテル(レッドブル)
2
マーク・ウェーバー(レッドブル)
3
ルーベンス・バリチェロ(ブラウンGP)
4
フェリペ・マッサ(フェラーリ)
5
ニコ・ロズベルグ(ウィリアムズ)
6
ジェンソン・バトン(ブラウンGP)
7
ヤルノ・トゥルーリ(トヨタ)
8
キミ・ライコネン(フェラーリ)
9
ティモ・グロック(トヨタ)
10
ジャンカルロ・フィジケラ(フォースインディア)
11
中嶋一貴(ウィリアムズ)
12
ネルソン・ピケJr.(ルノー)
13
ロバート・クビサ(BMWザウバー)
14
フェルナンド・アロンソ(ルノー)
15
ニック・ハイドフェルド(BMWザウバー)
16
ルイス・ハミルトン(マクラーレン)
17
エイドリアン・スーティル(フォースインディア)
18
セバスチャン・ブエミ(トロロッソ)
~ 以下 DNF ~
セバスチャン・ブルデー(トロロッソ)
ヘイキ・コバライネン(マクラーレン)
ストップ・ザ・バトンの最有力候補ベッテルが、ライバルの母国で憎たらしいほどの完全勝利。
チームメイトのウェーバーも2位に入り、ブラウンGPの独走に待ったをかけた。
今回のような高速サーキットでは、ブラウンGPよりレッドブルの方に分がありそうだとか。
これで、チャンピオンシップが面白くなりそうだ。
一方、期待はずれの母国GPとなってしまったバトン。
終始ダウンフォース不足に悩まされていたらしいですが、最後は魅せてくれました。
結果的にはロズベルグを追い越すまでには至りませんでしたが、母国のファンの前で意地を見せました。
中嶋一貴は…。
悪くなかったとは思うんですが、いまいち噛み合っていない…。
惜しむらくは1回目のピットストップ。
あれでどれだけのタイムロスをしたのかは分からないけれど、あそこでライコネンの前に出れていればもう少しは…。
ただ、予選で上位を狙って燃料を軽くしていたので、ライバルより早くピットインしなければならないのは初めからわかっていたこと。
第一スティント、もう少し頑張らないといけなかったのかなぁ。
そして、同じことはライコネンにも言える。
スタートこそ9番手から5番手にあがるものの、序盤に軽いマシンのアドバンテージが発揮できなかった為、終わってみればポイント圏内ギリギリの8位。
課題が残るなぁ…。
一方でライコネンの僚友マッサは、ピット戦略が功を奏しての4位といえるだろう。
もっとも、予選でQ2脱落、スタート時の燃料積載量を自由に調整できるようになったことによる、怪我の功名ではあるが、1回目のピットストップを24周まで遅らせ、気づけば上位にいた。
そして今回、一番の殊勲は、ベテラン・フィジケラではなかろうか。
16番グリッドからスタートで11番手に浮上。
その後も中段勢に遅れることなく走行し、1回目のピットストップを遅らせることで一時は3位まで浮上。
結果、中嶋一貴の前、10番手でフィニッシュ。
昨シーズンからチームメイトの陰に隠れることが多かったが、この男の技はまだ鈍っちゃいない。
さあ、次戦はベッテルの母国、ドイツ・ニュルブルクリンク。
ベッテルの母国初優勝なるか![]()
それとも、バトン復活で、阻止なるか![]()
3週間後に乞うご期待![]()