では廃業パターンを挙げる

唐突に話が始まったと思った方は前回のこちらをまず読んでほしい

 

 

・元々特に腕が良いわけではなく、人手不足から業界に残れていた者

 

これといって大した話ではなく当然のことなのだが

業界内で技術に定評があるわけでもなく、なにをやらせても40~60点くらいの探偵というのがいる。

重要なのは20点、30点ではないというところである。そのような探偵は下請けの世界でもさすがに干されるし

自社受注しても調査はほぼ失敗する。

なにをやらせても70~90点とれる探偵というのは主戦力として重宝されるし

自社受注しても7、8割くらいは調査は成功する。失敗するときというのは多少難易度が高い内容や

忙しくて細かい部分で手抜きをしたときだろう。

 

40~60点探偵は本当の意味で必要とはされていない。

ただあまりに人手がいない業界でなおかつ人材も育たない業界なので

素人ではない、ある程度経験がある これだけでもうそれなりに需要があるのだ。

このレベルの探偵は基本的に自社受注は出来ていないか、出来ていたとしても立地条件や人脈など特別な

幸運に恵まれてかろうじて食いついないでいるという状態で

下請けメインというものが多い。その下請けですら元受け側からはイマイチ腕は信用されておらず

失敗が許されるような案件や、特に簡単な案件あるいは腕のいい探偵とセットで使うというポジションにいる。

 

このような探偵は自立していたとしても実力でしているのではなく

下請けに回っていたとしても腕を買われているのではなく、仕方がなく使われている。

不況になると真っ先に切られてしまう。

また不幸なことにこのタイプは自信過剰な者も多い。

なぜ自分が廃業においやられたのか、なぜ他が生き残って自分が廃業したのか

これを深く考えることもないし、自分本位な答えを出してしまいがちである。

廃業した理由もわからぬまま廃業するので次、他業種で商売を始めたり

景気が戻った時に探偵業に復帰してもまた同じことを繰り返すだろう。

 

ではこのゾーンから抜け出すには?

まず絶対的にこれは出来るというジャンルを2つ以上つくるよう努力するべきである。

ジャンルによっては1つでもよい(例えば車両尾行、バイクでの尾行)

2つ以上というのは例えば撮影はだれにも負けないというレベルにまで達したとしても

尾行がダメなら撮影のチャンスは訪れない。せいぜい定点撮影要員か助手席要員である。これではやはり40~60点の探偵なのである。

これに徒歩尾行の技術もついてこれば、徒歩と撮影は大丈夫ということで自らの価値が高まる。

(行動調査メインで述べたが

別に盗聴器発見と聞き込みの2つでもよい、盗聴器発見のみだと波があるが、聞き込みが出来るという

レベルに達していれば、営業をかければもちろん波は大きいが下請け仕事はあるだろう。波があるとしても

2つの収入元があればマシである)

 

 

そう結局のところ探偵業の商品価値とは主に調査報告書の質(人によっては依頼者が納得すれば質は何でもよいという。

確かにそうかもしれない。しかし当流ではそのような口先だけのやり方を良しとはしない)

になってくるので

その報告書を作るための原材料は調査員の技術ということになる。

そう考えるといかに探偵個人の調査技術や人間力が重要なのかを理解していただけると思う。

 

営業、マーケティングももちろん重要なのだが当流ではまずは技術というスタンスである。

このスタンスであれば人格に問題がなければ早々廃業に陥ることはない。

当流に「自分が廃業するときは探偵業自体がなくなるときだ」と豪語する者がいるが

そのような境地に達することが出来る。

 

私心を捨てて当流で探偵術を学べばこの境地に達することができると約束しよう。