黒騎士探偵術 極意 アクテイブスキル

変装

 以前にも述べた。

変装を駆使することによってHPを回復する。

探偵業で言うHPとは

相手の視界に入るたびにダメージを受け消耗するポイントである。

また探偵業では基本的にどれだけ技能が向上しても最大HPは増えない。

 

再三述べたが当流では基本的に一人で調査を遂行することを良しとしている。

なぜ一人なのか

調査業、警察関係、警備業そのほか様々な業種で2人以上の徒党を組むことが良しとされている。

しかし当流はこれを否定する。

厳密に言うと

初心の内から徒党を組むことに慣れる事を否定する。

全くの素人の段階ではさすがに上位の者が基本的なことを指導するのは必要であろう。

しかしある程度の基本を教えれば一人で試行錯誤させてやらせるべきである。

(もちろんこれをさせるには雇用主にそれなりの余裕が必要だが)

初心の内から徒党を組んで調査活動を遂行することを覚えてしまうと

いざ単独で調査を行うシチュエーションに遭遇すると途端に弱気になり

怖気づき開始前からすでに失敗したときの言い訳をするようになったり

はなから失敗前提で話をするようになったり

さらに悪いとやる前から「一人では無理です」等というようになる。

こうなると一生治ることは無い。

平然と「トイレに行けません」などという戯け者もいる。

例えばだが

このような者が集まり、出入口が4カ所ある建造物から調査を開始するとしよう。

出入口2カ所は1人で目視可能、裏口と地下出入口にそれぞれ1名の計3名体制とする。

このような者たちで調査をすると必ず

自分の担当箇所から出て来るかはわからない。

あいつかこいつのところから出て来るかもしれない。

仮に見落としたとしても誰が見落としたかはわからない。責任を追及されることは無い。

と即座に判断し見ているのか見ていないのかはっきりしないような呆けた張り込みを行う。(これは出来の悪いベテラン調査員にもよくあるが)

このような思考になぜ至るのか

なぜなら自分の担当している個所から調査対象者が現れた時、自分一人で尾行を行わなければならず、1人で調査をした経験がないゆえに即座に「そんなことはできない」と判断し、自分に都合よく現実を曲解してしまうからである。

1人での調査遂行に慣れている者は立ち振る舞い、装備品、準備などなどあらゆる部分が洗練されてくる。

そしてそのような探偵が徒党を組んでこそ大きな結果を残せるのである。

ド三流調査員が345人あるいは10人集まっても流調査員2名の力量には遠く及ばない。

 

しかし現実問題として1人で調査を長時間遂行するには相当な精神力、集中力、防衛体力を要求される。

相手が多少なりとも警戒心をもっていたりするとその必要量は倍増する。

調査対象者を見失わず、調査に気づかれず、楽に長時間張り付き続けるにはどうすればいいのか?

見失いたくなければすぐそばにいればよい。

しかしそれが長時間続ければ必ず露見する。

では、自分の姿が消せれば(つまり透明人間にでもなれば)それは可能なのか?

もちろんそれが出来れば可能であろう。

しかし現在そのような技術は確認できていない。

ならば交代で別人が張り付いていけばどうだろうか?

それならばおそらくは相当長時間露見しないであろう。

しかしそんな人員の余裕はない。

それを仮想的に作り出すのが変装である。

 

もちろん変装するからといって超近距離で張り付き続けるわけではない。

あくまでも通常通りの距離感で調査を行い、HP、体力(集中力、精神力、防衛体力等を含む)の温存や回復の為、あるいは見失いやすいであろう立地(百貨店、混雑した駅など)または何度か視界に入ったり建造物、店舗内で交錯しやすい地点に入った時に変装を行い

比較的神経を尖らせず強気な(ある意味横着な)尾行、張り込みを行うのである。

 

このスキルは
ステルスマスタリー、アウェアネス、リフレクションアイを礎としている。

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