龍禰 飛鳥





「柚木さん・・・ちょっとよろしいですか?」
「うん?」

突然廊下で笹倉に呼ばれ少し驚く。
声を彼が声をかけるといったら主人公以外めったに無い。

「笹倉先生。いつから"柚木さん"って呼ぶようになったん?」
「以前、きちんとお名前で呼ぶようにとおっしゃったじゃないですか。」
「そういえば言ったわね」
「そんなことは、今はそれどころじゃないんです!」
「ふぅ~ん。で、何ですか?」
「ちょっと来てください」
「あー、はいはい」

素直に笹倉の後について行くと、3階にある相談室に案内された。
何故かカーテンが閉めてある。
怪しい雰囲気が漂よっていることも気にせず中に入った。
笹倉は、コーヒーを用意しヒロの前に座った。

「・・・」

なかなか話し出さない。
それどころか、そわそわして落ち着かない様子。
それを見かねたヒロは、こちらから話しかけること、深刻そうな顔で・・・

「あの方には、好きな方がいらっしゃるんでしょうか?」
「はぁ!?あっ、あの方って・・・スーさんのこと?」
「はい」
「・・・」
「何故かいつも怒ってらっしゃいますし、まともに話してくださらないから・・・」

暗い顔をしながら言う笹倉。
どうやら本気で悩んでいる模様。
"つまりあれ?恋のお悩み相談?"
ついため息が出そうになる。
なんとなく原因は分かっていた。
気をとりなすため、笹倉が出したコーヒーをすする。

「う~ん、いないと思うよ」
「では好きなタイプは?」
「え?知らない。私なら・・・バカで見てて飽きない人!っよねぇ~」

満面の笑顔で言うヒロ。
まるで『アンタみたいな人!』といわんばかりに笹倉を見る。
だが、笹倉はその事すら気づいていない。

「でっでは、好きな色とか物とか」
「う~んそうねぇ~、私なら淡い色。多分・・・黒とか青とかじゃない?」

主人公の持ち物とか性格等考えてそこら辺が妥当だと判断した。
実際その通りなのだが。

「そう言えば・・・お二人は仲がよろしいですよね。どうすれば・・・」
「そ~ねぇ~・・・いうなれば"愛"でしょ!」

軽く右手でガッツポーズをする。
それを見て、笹倉はなんだかスゴイと関心していた。

「愛・・・ですか」
「笹倉先生」
「はい?何でしょうか?」

ヒロはニカッと笑って

「情報代・・・もちろんタダってこと・・・ないわよね?」

急に態度がでかくなり、ふんぞり返って話し出す。
そんなヒロを見ても笹倉は動揺をしなかった。
むしろ予想していたようであった。

「そうおっしゃられると思いましたよ。」
「そう」
「はい、少ないですがお金を用意させていただきました」

すっ

茶封筒をヒロの前に差し出した。
それを素直に受け取り、中を確認する。

「・・・やっす・・・イエ、今度から写真を取らせて下さい」
「!それでいいんですか!?」
「えぇ」



―翌日―



ざわざわざわざわざわ・・・・・・


いつもより増してにぎわいを見せる。
こんな朝早くからこんなにぎわいを見せることはめったにない。
あったとしても、購買部であろう。
そして、人だかりの中心から聞き覚えのある声が響き渡る。

「2枚で500円!さぁ、番号を選んで頂戴!売り切れゴメン!限定商品だよ!さぁ、買うなら今!今しかないよぉ~!!」
「・・・朝からにぎやかだな・・・」
「あっ、すーさん!」

突然背後から声をかけられても何も動じない。
それがあたかも当たり前で、知っていたかのように。

「何やってんだ?」
「え?」
「写真・・・叩き売りか?」
「すーさんもいる?」
「・・・」

ヒロは一枚の写真を手渡した。
それを素直に受け取り、その写真を見て・・・

びりびりびりびり・・・・・・

写真を粉砕した。
写真は、無論笹倉の生写真。
(どんなものかは、ご想像にお任せする。)

「あ!なんてことを!」
「・・・変態だろ・・・」
「え?そう」
「あぁ」
「即答!?」

少しふに落ちないところもあるようだが、気に留めないことにした。

「はぁ・・・あ、そうだこれ後で先生と一緒に見てね」

満面の笑顔で封筒を手渡す。
不思議に思いながらも素直に受け取り、ポケットにしまう。
早速笹倉を探しにどこかへ去る。
少しして、入れ違いに笹倉がやってきた。

「なっ、何ですか!?このさわぎ!!」

キャァーーーーーーーー!!!!



「どわぁっ!!」

突然そこら一帯に居た、女子生徒に埋もれてしまう。
それを面白そうに眺めていた。

「うふふふふふ・・・人気ものぉ~♪」
「なっ、何・・・見て・・・るんですか!たっ・・・助けて・・・ください!」
「嫌よ」
「あ、見っけ」

「あら、すーさんv」「・・・健吾?なにやっている?」

主人公はヒロの横へ行く。
それを嬉しそうに迎え入れる。

「見てのと~りよぉ~」
「ふ~ん。あぁ、そうだ・・・これ、健吾と見るんだっけ?」
「そうよ、ちゃんと二人でみてよぉ~」

満面の笑顔。
少し(?)違和感のある笑顔(真っ黒いオーラ)に気づくが、あえて気にもとめず・・・

「あぁ。これ・・・借りてく」

ズカズカ・・・ぱしっ

「たっ、助かりましたぁ~」
「むっう!」

器用に笹倉の下へ歩み寄り、笹倉を捕まえた。
当然周囲の笹倉ファンズ達が気に入るはずがない。
いくら名物の二人だからといって、一ファンとして許せれないものは許せない。

「どこ連れて行くき!?」
「どっか・・・その辺?」
「はぁ!?二人きりになってイチャイチャする気なんでしょ!?」
「はんっ、そんなことするかよ。それならお前らやれよ」
「なっ、なによ!その言い方!!むかつくわねぇ!」
「文句アンならヒロに言え!」
「・・・・」
「二人でヒロからもらった手紙?見なくちゃならんのだ!」

こっちだって好きでこうしているわけじゃない!
嫌々なんだ!

「!」

ポケットからヒロから渡された茶封筒を、ファンクラブ達に見せた。
それを見たファンクラブ達は一瞬止まった。
それを確認するなり、その封筒をまたポケットにしまいこんだ。

ヒロ・・・お前は何をやらかした?
皆お前を恐れているぞ?

「つ~ことでコレ、借りてくぞ」
「・・・」
「心配するな、すぐ返却する」
「またよろしくね~笹倉せんせ~!!」

ずるするずるずるずるずる・・・

そして、笹倉を引きずってどっか消え去った。
しかし笹倉ファンクラブの者達は動けなかった。
ヒロを敵に回してはいけない事を知っていた。
笹倉ファンクラブに入り続ける嫌、少しでも笹倉先生の近くに居たければ、彼女を敵に回してはいけないことが必須なのである。


「ふぅ~・・・助かりました」
「そうかよ」
「で、御用というのは?」
「あ?だからヒロがコレを一緒に見ろって」


がさがさ


「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」

中には写真が入っていた。
一枚目にして絶。
とりあえず、一応中身を全部確認してみた。

「・・・お前・・・こんな趣味があったのか?」
「え!?いえ・・・そんなことは」

すぱぁぁぁぁぁぁぁんんんん!!!



「変体」
「/////」
「あっ・・・わるい・・・つい手が」

顔を思いっきり、叩いたしまった。
自分でも驚いた。
今まで人に手を上げても顔をはたくことは無かった。
また無意識で、そっと頬を触れ心配する。
その手は、かすかに震えていた。

「///そっそんな写真見られましたら、誰だってご「今度オレにも撮らせろ」・・・はい?」

不適な笑顔で迫る主人公。
笹倉はどうしたらいいのか分からなかった。
主人公は独特の声で笹倉を攻めていった。

「写真」
「えっ!?なっ、何を!?」
「ある意味・・・ヒロと同じこと・・・かな?くすっ」
「え!?またヌードですが!?」
「そうとは・・・かぎらないだろ?」
「じゃなくてですね、そんなドスグロく、アクドイ方と付き合ってらっしゃるんですか!?」
「・・・」
「そんな方と付き合うのはおやめになってください!それでなくても、最近貴方様も」
「ヒロと付き合う時は同類でいた方が楽しいじゃないか?(自分が)」
「ですから、あの人と付き合うのはおやめになってください!」
「何故?・・・くすりっ」
「でっ、ですから!」
「オレはオレだぜ?ヒロと何の関係がある?」
「柚木さんとこれ以上付き合いますと駄目になってしまわれます!」
「ふぅ~ん・・・だってさ・・・ヒロ」
「えっ・・・」

ぎぎぎぎっ

という音が聞こえそう。
先ほどから勢いに任せて、やばい発言を連呼している。
一体何時から居て、どこから聞かれているのかが不安。
笹倉は嫌な汗をだらだら流しながらヒロを見る。

「へぇ~・・・だめに・・・ふぅ~ん・・・はぁ~ん?」
「くすくすくすっ」
「ヒィ!!」

完全におびえきっている。
本気で怒り、どう料理しようか模索しながら迫っていく。
そんな様子を楽しそうに見る主人公。
どうやら、ヒロが居たことを知っていた上で迫っていたようだ。

「さってと・・・これ売ってくる」
「いってらっしゃ~い」


5分後


「ただいま」
「おかえりっ」

だきっとしつつ笹倉の服を・・・・

「うっ」

そんな時、自称隠れ笹倉ファンしている人がやってきた。
彼女は、ヒロと余り中がよろしくなかった。

ヒロは笹倉の服をつかんだまま彼女に近づいて行った。
無論、笹倉の服をつかんでいることを悟られないように。
それを手助けするように主人公もまた、ヒロが服をつかんでいるところを手が死角になるように。

すっ


「何よ・・これは」
「差し上げます。まだ誰の手も渡ってないちょ~レアものです」

満面の笑顔で、白い封筒を手渡した。
無論中身は笹倉のヌード写真。
しかもかなり・・・
彼女がほくほくしながら去っていく姿を確認した後

くるりっ

「さ~さ~く~ら~せ~ん~せぇ~・・・・(怒)」
「ヒイッ!!」

逃げようとしても無理。
ヒロに服をつかまれているうえに、主人公がじっと笹倉を見ているから。
いや、ヒロにつかまった以上早々逃げれるものはいない。



 その後、笹倉先生の死刑の行方は知る者は知らなかった。
3人の関係も・・・誰も知るよしもなったのである。




end


龍禰 飛鳥




笹倉がこの学校に来て早一週間がたったある日、一人の女子生徒が笹倉に呼び出された。
しかも人通りの少ない校内の一室。

「あなたとあの方とは、いつからの付き合いなんですか?」

突然の問いに思わず吹き出しそうになるのをこらえた。
取りあえず、質問の問いよりも・・・

「私は"あなた"じゃないです!」
「え、あ」
「柚木 千尋と言う立派な名前があります!」
「はい・・・」
「ですから名前で呼んでください!人を何だと思っているんですか!?」
「すっ、すみません」

彼女は、主人公と仲のよい友達の一人。
名は"柚木 千尋"(ゆずき ちひろ)
相手が、先生だろうが堂々と受け答えをしていた。
彼にとって、少し恐れにも似たものを感じる。

「まぁいいわ。ところで、笹倉先生いきなりなんですか?」
「あ、いえ、あの方と仲がよろしいのでいつから付き合っていらっしゃるのかと思いまして」
「誰のことを言っているんですか?」
「あの方です。」

だからあの方じゃ分からないって・・・まっ、誰のことかわかるけどさ。
何でそんなことを聞くのさ?
あんたとすーさんとどういう関係なのさ?

「何時からって、高校入った時からですけれど?」
「そうですか」
「何で笹倉先生さすーさんのこと名前で呼ばないんですか?」
「え?・・・何故でしょう?」

ヒロは呆れもにた感情と、いろいろな疑問点が湧き上がってきた。

「すーさんのこと"あの方"以外ないんですか!?」
「そうですねぇ~・・・では・・・あの御方!」

ずるっ

「御が付けただけじゃないですか!しかもすーさんのほうが各上!?」

思わず頭を抱えたくなった。
それと同時に、ヒロの中に何かが目覚め始めるのを感じた。
小さな子が、欲しいものを手に入れた時の感情にも似た感情が湧き上がってくる。

「そうですねぇ・・・でも、私のことを"お前"とか"テメー"とか言われてますし。」

にこやかに答える彼を見て、思わず顔が引きつってしまう。

ぼそっ「お前はへたれか!?嫌マゾかよ、あんたは!!!」

つい声に出してしまうほど。
幸いなことに彼の耳には入っておらず、今だにニコニコしている。

「はぁ、せめてすーさんのことまともに呼んではいかがですか?」
「名前・・・ですか?」
「そ!そしたらすーさんも先生のこと名前で呼んでくれるかもしれないよ!」

それを聞くなり無邪気な子供のようにぱぁぁっと明るくなる。
その表情を見て怪しく笑う。

「ではでは、皆さんと同じように"すーさん"とお呼びしてもいいですかねぇ!!」
「フツーすぎる」

ぎゃいん><。

「そっ、・・・そうですか?」

ショックの余りか、涙目になっている。
くれぐれも言っておくが、巨体な男なのだから決してかわいいとはいえない。
綺麗な顔立ちしていても、所詮男は男!
しかも大人の男なのだから、きもt・・・

突然何かを思いついたかのように顔を明るくさせ

「ではでは、殿はいかがでしょう!!」

自信たっぷりに言う彼の姿に、おもわず笑いがこみ上げてくる。
しかしここで笑っては負けだ。
このままにしておけば、他にも面白い呼び方を思いつくかもしれない。
密かに、ランランに輝かせながら答える。

「面白けど愛称ですらないですよ」
「では、主殿!」
「笹倉先生がいうイメージじゃないなぁ」
「ならば、マスター!」
「それいいかも、でもひねりがないなぁ」
「ご主人様」
「もうちょい!」
「エリ○ベス女王」
「エリ○ベスはいらないでしょ」
「女王さま?」
「嫌、普通に名前で呼びませんか?」
「涼城さん?」
「それ、本当に普通すぎ。もっと親しみを込めて、下の名前で呼んだらいいじゃないかな?」
「し・・・」

ドカッ!!



「やめぇい!」

彼は突然かっとばされた。
えぇ、それはみごとにとばされて・・・・

「すっ・・・すーさん!?」
「お前ら大声で、何はなしとんぢゃ!キモイわ!」
「え・・・そう?てか、どこから!?」
「秘密」

主人公はかなり怒っているようであった。
ついでに、ちょっと顔が赤い気がした。

「え~ひっどぉ~い!」

だきっ

「ぐはっ」
「やぁ~ん!もうすーさん大好き!」

ヒロは主人公にべったりとくっついた。
笹倉に見せ付けるように・・・
しかし主人公は、じたばたと暴れている。

「・・・っ・・・!健吾!」

ぴくっ

「どーにかしろ!!」

初めて名前をまとも(?)に呼んでもらい、子犬のごとくうれしそうな顔で主人公を見た。
下の名前を呼び捨てで呼んで居るのに誰も疑問視していなかった。

「はい!」

ハートが飛び散らんばかりに、満面の笑み。
せっかくの美形が台無しだ。

「でも・・・どうすればいいのでしょう?」
「少しは自分で考えろ!」
「・・・あっ、そうです!」

だきっ

「うわっ!なっ、なんでテメーまでやってんだよ!」
「いいじゃない?すぅ~さんの人気ものぉ~♪」
「ちょっとまねてみました^-^」

なんともいえない絡み具合。
より一層暴れ始めるが解けることは無かった。

「くっそっ!子供じみたことしてんじゃねーよ!」
「そうですか?」
「なんつーか・・・幼児?」
「がーん」
「ひどいよすーさん」

しくしく悲しみながらより一層、力を込める。

「いい加減離れろ^-^」

さわやかスマイルで言う主人公。
(皮肉をたっぷりこめて)

「・・・幼児(笹倉先生)と同類は嫌かも・・・しかたないわね・・・」

といいつつ、名残惜しそうに離れる。
笹倉も、ふくれ面で離れた。

「ふー・・・軽くなった^-^」

うれしそうに体を伸ばしたりしてりる。
そんな行動をみて笹倉は

がばっ!

「でも、愛情表現ということで!!」

先ほどよりも激しく抱きついた。
勢いと不意打ちということもあり、ささえきれなくなった主人公は倒れてしまった。

「っ!!!!・・・重!!」
「あっ、押し倒した・・・(にやり)写真でもとっとこぉ!」
「やっ、やめろー!」
「いっやぁ~♪」

どこからかカメラを取り出し、不敵な笑みで二人を見る。
それを見るなり主人公はより一層暴れ始める。
しかし、笹倉が巨体なためと倒れ方がまずかったのか、うまく起き上がれない。
そんな状況を一番楽しんでいるは実は、笹倉だったりする。

「いいじゃないですか^-^」
「よくねー!」
「うぅ~ん。笹倉先生の魅力がいつもよりでてるぅ~」
「そうですか!?」

おい!
そこで何故喜ぶ!?
つか、なんだそのまんざらでもない顔は!?
あほかぁ!!

より一層青ざめ暴れだした。

「なっ、何をいうー!!」
「ふふふふ・・・さぁ~とるぞー!!」

パシャパシャパシャ・・・・・・

うふふふ
売りさばいてあげるわ!
いい金づるみつけっちゃった!!

「!」

主人公は背筋に鳥肌を立てる。
そして、ヒロを見て直感した。

「ヒロ!今凄いこと考えただろ!!」
「へ?何のこと?」

パシャパシャパシャ・・・・・・

ふっふっふっふっふっ・・・・
この写真を見たかたがたがより一層私のとり懲りになるはず!
これはいい機会かもしれません!

「!!!」

またもや主人公は、背筋に悪寒とともに鳥肌を立てる。

「うわっ!けっ、健吾!今変なこと・・・つーか、馬鹿なこと考えただろ!!」
「え?」
「怪しく笑ってんじゃねーぞ!こらぁ!!」
「そんなことありませんよ」
「きすしちゃえぇ~」

と、ヒロの提案に笹倉は「それは名案だ」と言わんばかりの顔をし、主人公に迫ろうとする。

「では」

「うわっ!やめろー!!!!!!」




 今後、三人の行方は分からなかった。
何が起こったのだろう・・・・
それは、誰も知らない。



end


龍禰 飛鳥



 時は、現代。

とある高校に通い始めた主人公達。
舞台の始まりは、その学校に入学した時に運命は決まっていた。
主人公たちの人生を大きく狂わし、変動していく・・・・


 ある日、何の前触れも無く保健室に男性の先生も導入する話がもち上がった。
それは、全国各地で試験的に行われるらしい。
主人公が通う学校もその試験的に行われる学校の一つに入っていた。
主人公達生徒・・・嫌学校全体がどよめきを上げた。
何故なら、主人公が通う学校は田舎と言っていい。
普通都会の学校であるか、国か県の目の届きやすい学校が選ばれるはず・・・。
しかも女子の割合がとても多い学校なのだからなおさらだ。


「え~、今から紹介する先生は・・・皆も知っていると思うが、今回試験的に"保健室に男性の先生導入"でこられた方です。・・・・・・」

長い長い校長の挨拶と説明を聞きながら、校長の斜め後ろに座る人物を学校全体が注目していた。
そして・・・・

「では、挨拶をお願いします」

そういって校長は下がり、後ろに控えていた男が立ち上がった。

どよっ

ざわめきはじめる。
・・・・そして、彼が話し出した。
「はじめまして、皆さん」

一瞬にして静まり返る・・・

「私は、笹倉 健吾(ささくら けんご)と申します。このたび、試験的とはいえここの学校に来られた事をうれしく思います。」

だんだん周囲の様子がおかしくなってゆく・・・・

「よろしくお願いします。」
「!」

ざわぁぁ・・・



「よろしくお願いします!!」

全校生徒・・・嫌、先生方まで声をそろえ大きな声で返事をしている。
しかし、中には返事もできずぱたりと倒れてしまうものまで出てきている。
そんなさなか、あきれたように一人周囲の惨劇を観察していた。

「ここの生徒さんは元気がいいですね。今後の校内生活がとても楽しみです。」

狙ってやったのか、とびきりの笑顔を見せる。
瞬く間に周囲の生徒たちがばたばたと倒れてゆく・・・・
そして、体育館は地獄の絵図のような状況になってしまった。
そんな中、冷静にこの状況を見つめる主人公と数人の生き残りがいた。
生き残った生徒、先生とで生徒を教室で待機できそうなものから運んでゆく。
無理なものは保健室か保護者に連絡して帰宅させるのだった。
幸い、病院へ搬送されるもが居なかったのが救いかもしれない。




「・・・・やっと終わった・・・・」
「そうですね」
「・・・・」

突然暗くなり、背後から声をかけられた主人公。
振り返り、後ろの人物を見る。

「おまえは・・・」

主人公が振り返るとこそには、この最悪絵の絵図を作りあえげた張本人、笹倉がいた。

彼は、にこにことした表情で主人公に話しかける。
あたかも、この時待っていたかのように。

「どうしてあなたはそんな平然としていられるんですか?」
「興味が無いからだろ」
「そ・・それはそれは・・・ですが、そんな方でも普通は・・・・」

おかしなことを言う

「・・・お前・・・人間か?」
「おかしな事をおっしゃいますね。もちろん人間ですよ」

教師と生徒との会話に思えない。
主人公は、何か探るような鋭い眼光で笹倉を見返していた。

「オレお前のこと知らないと思うだが、どこかであってたりするのか?」
「どうして・・・そう思うのですか?」
「はじめから、オレに話しかけたそうにしていたからな」
「!」
「人間かどうかを疑ったのは、周囲の異常な反応」
「・・・」
「それに・・・そんな馬鹿でかい人なんて早々いないし」
「なっ」
「そんなに超絶美形?で髪は金髪のチョーロングな上に瞳が赤色なんて普通いねぇ~よ」

「・・・」
「その額のバンダナ、何か意味あんのか?」
「!」
「さぁ、そろそろ白状しどうなんだ?おまえ何者なんだ?」

主人公は、笹倉の顔色を伺いつつ彼の反応をとても楽しんでいた。
そんな主人公をみて笹倉は、にやりと笑った。

「お見事です。」
「?」
「先ほど申し上げたように自分はれっきとした人間です。」
「そうらしいな」
「この惨劇の原因は、このフェロモン剤の香水です。」
「!」
「そんなに驚かなくてもいいでしょうに。」
「嫌、驚くだろ・・・普通(いろんな意味で)」
「それに私は貴方と会うのは初めてではありません」

その言葉を聴いて、動揺を隠しきれないでいる。
はったりで言ったも同然の意見が、まさか事実無言。
本人自身予想もしていなかった。
そんな主人公を見て笹倉はどこかうれしそうに笑う。

「それに、私は貴方に会いに来たのです」
「・・・・・はぁ?」

なんとも、まぬけな声を上げる主人公に、今度は笹倉が不思議な顔つきで主人公を見た。
彼はきっと、喜んでくれるだろうと思っていたのだろう。

「本当は、この実験が終わったら即座にこの委託の仕事を終えて研究室に篭る事にしていましたが・・・やめます」
「なぜ?」
「こう・・・ちやほやされる優越感・・・いいじゃないですか!」
「・・・えっ・・・」
「それに、こうなったらすべての人をとりこにしたいわけです!」
「はぁ?」
「ですから、まずは貴方様を落とすことからします!」
「・・・は・・・・はい?」

目をらんらんに輝かせながら見つめてくる彼に、主人公は思わず鳥肌が立った。
しかも、しょっぱなから目的忘れて脱線しているあたりどうなのかと思う。


そして・・・・・



「これから、よろしくお願いします」

だきっ

満面の笑顔で、巨体が主人公に抱きついてきた。
突然のことで身構えとれず、ふらつき倒れそうになったが、そこは男である彼が支え倒れることは無かった。

「ひっ!はなせー!!!!!!!!!!!」

バキッ!



それから、彼らの珍道中は全校に知れ渡り学校名物となるほどのにぎわいになってしまった。


「いい加減にしろぉ!!!」



end
この、小説は二人の管理人の合作です。
もともとは、龍が原作を考え番外編を試しに作ったところ大いに盛り上がり独立したのです。
一応、龍が原案・設定を考えています。

文字、文章は主に神が担当です。
龍は、ほとんど文章は書かず、イラスト挿絵、サイト運営管理をしています。

基本書き方や書くタイプが違うので分かると思います。
基本設定は二人とも同じなので楽しんでいただけると思っております。