雨旅ーあまたびー⑤
伽藍堂
雛
役人
雛「いやっ!やめて下さい!」
伽藍堂「っ!?雛!?」
雛「助けて!伽藍堂さんっ!」
伽藍堂「雛を離せっ!!」
役人「お前が伽藍堂か。幼子を自分の良いように……。」
雛「違いますっ!離して下さい!」
伽藍堂【気付くと複数の役人に囲まれていた。雛と俺の間には壁が出来上がっていた。】
伽藍堂「ははっ…。結局はコレか。なんでっ…こうなっちまうんだろうな…。」
役人「連れてけ。」
雛「いやっ!離して!伽藍堂さん!伽藍堂さんっ!」
伽藍堂「またな。俺の事は…忘れてくれ…。」
伽藍堂【俺は追うことも無く雛が連れていかれるのをただみていた。何も出来なかった。過去の記憶が蘇って……あの記憶を繰り返すのが怖くて…。しばらくすると雛の姿も役人の姿も無くなっていた。嗚呼、そうか。結局は俺の元には何も残らない。】
伽藍堂「ははっ。あははははっ。結局、俺は1人なんだ!求めたところで手には何も残らない…。」
伽藍堂【俺はまた1人で歩き出した。】
(空白)
雛【伽藍堂さんは私を追うことはなかった。期待した私が馬鹿だったのかもしれない。あの人の事は忘れよう…忘れなきゃ……。】
雛「さようなら。伽藍堂さん。貴方にもう会う事はないのでしょう。」