昨日、うちに招かざる客がやってきていました。テディベアのディランです。
????と思われたかと思いますが、バビちゃんの幼稚園所有のテディベアが順番にうちにやってくるんです。仕事の関係から、こちらの学校ではそういう活動が結構、定番であるという事実は知っていたんですけどね。
学校、もしくはクラス所有のテディベアが順番にクラスの子のうちにお泊りに来るんです。それでそのお泊まりの時の内容、要はその日の日記を書いて、翌日、テディベアと一緒にそのお泊まり日記帳も学校に返すというもの。この話、前々から書こうと思っていたけど、タイミングを失っていたな。
バビちゃんの幼稚園のテディベアの名前はディランで、ディランはコロコロ機内持ち込み用サイズのキャリーケースに着替えや食器などいろんなグッズを持っています。ディランがうちに来ることになった子はそのコロコロケースと一緒にお迎え時に誇らしげに学校から出てきます。
すでにうちには3回ぐらいか順番が回ってきていたので、もうさすがにないと思っていたんです。そうしたら、今日バビちゃんがスーツケースをコロコロさせてお迎え時に出てきた……。一目見るなり、「ええええー、なんでぇまた?!?」としか言いようがなかったよ。
だって、子供たちはディランが自分のうちに来るのを目を輝かせて喜ぶけどさ。これ、親にとってはぶっちゃけ、かなり迷惑……。だって、この世代の子供たちは文字が書けるかどうかで、文章はもちろん書けない訳だから、これは親の宿題状態になるんです。
日本の学校だったら、前々から「ディラン訪問スケジュール」とか組まれて、事前におたよりで日程が配布され、心積もりが出来そうなもんだけど、こっちではそんなのもちろんないからさ。突然、ぽーんとやってくるんだよね。
1回目の時は親の私も興味津々で喜んでいたものの、2回目以降はいつも「なんで今日クマ来たの~?!」と嘆きたくなるような忙しい日に順番が回ってきて、夜、どっと疲れている中、バビちゃんに絵を描かせたり、横に私が日記を書いたりしていました。
今回は私が「えええー、なんでディラン来たのぉー」と露骨に嫌がっていたら、ディランの順番が回ってきて嬉しいバビちゃんはI have an idea!と言って、自分でこのキャリーケースを背負ってくれました。普段、本1冊しか入っていないペランペランの学校のバッグを持つのも「重いの嫌だ~」とぶーたれるバビちゃんが、大人でも重いようなかばんをえいやと背負って、うちまで持って帰ってくれたことにはかなり驚いたよ。
なんだ、やれば出来るんじゃんとも内心思ったけど、ここはばっちり褒めちぎっておきました。


左上の丸っこいのはロンドン・アイだって。(注:ロンドン・アイというのはミレニアム事業で出来たテムズ川沿いに立つ大きな観覧車のことで、ロンドンのランドマークのひとつになっています。)
ディランの過去の日記を見たら、「今日は家族でサウスバンクに行きました」というお友達の日記があって、そこにその子のお父さんがむっちゃ上手にテムズ川沿いのロンドン・アイをバックに座るディランの絵を描いていてね。あまりの上手さにバビちゃんと私で唸っていたんだけど、それに影響された模様です。面白い反応だ。
クラスのお友達の何人かが写真入りの日記を提出していてね。バビちゃんもそんなのがしたいって。(これまでのディランのお泊り日記はそのファイルごと、キャリーケースに入っているので、関心さえあれば読めるようになっています。)
バビちゃんの幼稚園ではそういう指定はないけど、クマさんのお泊り日記は写真付きが定番らしいことも仕事絡みで知っていました。クマのぬいぐるみを含めた日常のワンシーンの写真を付けた日記を提出するのね。誰の家にもデジカメとプリンターがある昨今だから出来ることだろうけど。
うちはプリンターは常設していないから、わざわざ出してきて、ケーブルつなげてと準備作業自体も面倒臭いんだけど、「こんなクマ来なくて良かったのに」とネガティブなことをブツブツ言っているばかりでなく、意欲も汲み取ってあげんと、と昨日は頑張りました。それが上の写真の左のやつ。
ここまできたらと、下書きした原稿を彼にプルーフリーディングしてもらい、正しい英語の日記を提出。両親総動員、所要時間1時間ぐらい?彼には「こんな力入れても、来週末で学期終了だからポイされて終わりなんだろうけどさー」とシニカルなコメントをもらいましたが、親が頑張っている背中を少しでも子供に見せないとね。多分、その他のお母さんに比べて、全然頑張り度の低い母につき……。
ちなみに、8歳の姪が数年前に「クラスのテディベアのパディントンがお泊りに来ているの~」と言って見せてくれたことがありました。
彼の妹1が「この日記がすごいから見てよ」と言うのでぱらぱらっと覗かせてもらってびっくり。私学に通うお金持ちの子たちのだから、書かれていることがすごかったのよ。「休みにパディントンも一緒にカリブに行きました」とか、「ユーロディズニーに行きました」とか、「ニューヨークに一緒に来ました」とかさ。しょぼくて近くのショッピングモールに一緒に行ったとかで、金余ってる~とクラクラした記憶あり。
このクマを使っての学習形態は小学校の低学年までとは思うんだけど、これからも子供が3人もいたら、まだまだ何度も経験するんだろうなー。先生たち、クマのお泊り表作ろうよー。って、こういう発想が日本人過ぎるんだろうけどさ。
(今回の写真はすべて7月8日撮影)