6月22日(日)、数日前からお母さんを誘っていたコロンビアロードマーケット
にふたりで出陣です。昨年行った後、
買って来た鉢をひとつあげがてら、どんなのだったかを報告したら、「次に行く時は是非連れてって」とお母さん。
こんなに花好きで、ロンドンに暮らして50年弱というお母さんがコロンビアロードマーケット に行ったことがなかったなんて、その方が意外でした。でもあまり聞いたこともなかったらしい。
「鬼のいぬ間に」というつもりはないけど、彼がいたら行けなそうなところなので、お母さんとふたりで勇んで行って来ました!私がロンドンで一番大好きな場所かも。
コロンビアロードマーケット のことを何も知らないお母さんは、「この道を行く人たち、みんな同じフラワーマーケットに行くのかな」と言っても、「そんな訳ないじゃない。こんな素晴らしいお天気だから、みんな、散歩を楽しんでいるのよ。」と。
だんだんコロンビアロードに近づいてくるにつれ、大きな花束や鉢を持って、反対側から来る人たちとすれ違い、そして道を曲がるに至っては、本当にその辺りを歩いている人たち全員が同じ方向を目指していることに気付き、それだけでお母さんは驚いていました。
そして現場に着いて、押し合い、へし合い状態のその活気にお母さんはびっくり。小さな道の両側に、お花屋さんのスタンドがびちーっと立ち並び、その間の細い道をすごい量の人たちがじっくりと花を吟味しながら歩いているので、当然です。
"Fiver!"(5ポンドだよ!)、 "Tenner!"(10ポンド!)の掛け声の中、花の色の洪水の中を縫って歩いていくのですから、お花好きのお母さんのテンションが上がらない訳にはいきません。「blackheath、すごいわよ!!」
→昨年の私ではないけれども、本来ならパブやクラブにでも行ってそうな若い男の子たちや、若者カップルなどがコロンビアロードマーケット
に殺到していることも、お母さんが驚いたことのひとつのようです。本当にこれは日本ではあり得ない、英国ならではの風景だと思います。みんな、花を愛しているからね。
→そういや、手前の黄色いダリアのもっと小さい鉢を、ヒドコットマナーガーデンで
彼がお母さんにお土産に買っていました。
→道行く人を見ていると、今週の花の流行がよく分かります。この人のようにシャクヤク(ピオーニ)の大きな花束を持っている人が特に目立ったかなー。今が季節だものね。
→街や誰かのお宅の軒先に架かっているハンギングフラワー。私もいつかあれが架けられるようなおうちに住んでみたいなー。写真のよりもっと大きなのを買って、うんしょと持ち歩いているお兄さんが後ろを歩いていました。
→コロンビアロードマーケット
に来ると、花しか見ていないけれども、元々の道自体にもかわいい雑貨屋さんやガーデニングのお店が軒を連ねています。これはあるお店のディスプレー。お花をこんな風に飾るのもかわいいなあ。
花を買い出したら重くなるから、ひとまずお昼にしようということに。ベーグル屋さんやパン屋さんなどで買ったものをみんな、思い思いに道端に座って食べながら、休憩しています。私たちもパン屋さんでお昼を買った後、ちょっとした広場の辺りで座って、お昼に。
→コーヒー片手に休憩している人たちも大体、今日のゲット品を持っています。
写真の向こう側に写っているおばさんは、賢くイケアのエコバッグを持ってきていました!私もエコバッグは持っていっていたけれども、花を運ぶには全然サイズが合っていなかったし、強度が足りなかった。
行きつけているような人たちは、イケアタイプのしっかりした、横長のエコバッグを持ってきていて、お母さんと「次回からはあれやね」と顔を見合わせました。
→この広場には、前もアコーディオン奏者か何かがいたけれども、今日はなんとクレズマー
バンドがいました!
お母さんは、「こんな最高のお天気の下、肌に太陽を感じながら、外で音楽を聴きつつ、お昼が食べれるなんて、なんて幸せなの」とうっとりつぶやいていたけれども、私にとってはさらに意味深かったわー。
久しぶりにクレズマー (東欧系ユダヤの民謡的音楽)を聴いたよ~。やっぱり肌に合うなあ。ぼよーっと幸せ感を感じ、音楽と太陽の暖かさに身を任せました。最終的に彼らのCDもゲット。うん、満足。
お腹も満足したので、いざ花を吟味に私たちも入ります。欲しい花だらけでどうしよう~、という嬉しい悲鳴をふたりともあげながら。
→お母さんは、さっきから「蘭がえらい安い」と気になっていたらしく、さらに安いところを見つけたので、このストールで買っていました。このお店の人が手にしているのなんだけど、小さい胡蝶蘭、2鉢でFiver!ほんまかね。お母さんは近所のお友達ふたりにこれはあげるの、とうきうき。
→この蘭のお店の隣が、道行く人たちがみんな、手にしているシャクヤクのお店でした。見ている横でもどんどん売れていきます。花で見えないけれども、この写真でシャクヤクを袋に入れているのは、小6~中学生ぐらいの男の子。お父さんのお店の手伝いをしているようで、好感度大!
→シャクヤクは今回のウェディングブーケにしてから
、すっかり気に入っているので、私はもちろん購入。コッツウォルズでも、どこのお庭に行っても、本当にきれいだったもんなー。
3束で10ポンド。この花市では高い方だけれども、すごい量です。近所のお花屋さんで買ったら、一体おいくらしちゃうんだろうという豪華さです。お母さんが「じゃあ、わたしもピオーニ買うわ」と真似っこしてました。
→勢いに乗ったお母さんは「あ、それと横のガーベラも頂戴」とガーベラまで購入。ガーベラは1束5ポンドでした。これも結構大きいブーケです。
→前からオレンジか、レモンの木が欲しいけれども、高いのよねえと言っていたお母さんは、このお店のおじさんが手にしている、小さなみかんの鉢を買えて、大満足。
→私はラベンダーや、紫陽花も本当は欲しかったけれども、もう持てません……。
この市は午後2時までなので、帰る頃の1時前になると、投げ売りが始まっていました。人垣が出来ているので、何々と覗いてみると、小さな花の鉢6つで5ポンドとか、売れないとその値段がさらに下がって3ポンドとか!すごいことになっています。
よく来ている人はこの売られ方のルールも把握しているようで、みんな、黙って、お店の人の掛け声を待っています。私もあまりの安さに、「ほ、欲しい~」と見ていましたが、「もう無理、無理、持てないわよ」とお母さんに肩を押されて、その場を立ち去ることに。ああああー。
お母さんはゲット品がかなり多いけれども、私はシャクヤク1束に、CD1枚だけよぉー。満足してないっすー。
でもお母さんに「もう持てないわよ。ここはすっぱり諦めて、また来週来よう。」と何度か諭され、後ろ髪を引かれつつ、コロンビアロードマーケット
を去りました。(持てないわよって、まあ、私が持っていたものもほとんどがお母さんのゲット品なんだけど。)
それにしても、こんなに無邪気にはしゃいで嬉しそうなお母さんを見たのは、初めてか、昨年夏のパリ旅行
以来かも。
それぐらいすごく喜んでいて、「こんな素敵なところに連れてきてくれてありがとう!!!」と、帰り道に何度も言われました。自分が行きたいところに、行っただけなんだけど、かなりの親孝行になったようで、ラッキーでした。
次回は出来れば、彼をふたりがかりで説得して、車で来れたら最高です。やっぱり大好きだなー、コロンビアロードマーケット
★
(今回の写真はすべて6月22日コロンビアロードマーケット にて撮影)