「昨日、おばあちゃん、柚子こうてくれたんよ。だから柚子湯 に入れたんや。なんきんもこうてたから、今日でも食べれるなあ。」
電車の車内で、小学校1年生ぐらいの男の子が一生懸命、お母さんに話しかけていた。よほど嬉しかったのか、また後から同じ事を繰り返した。
そうだね、昨日は冬至 だったね。うちのお風呂も柚子湯だったよ。何だか和んだよね。小さな彼に心の中で返事した。
彼の「なんきん」にあまり反応していなかったが、その電車で行った先、友達とのお昼でかぼちゃ(大阪弁で「なんきん」)が小豆と共に炊かれたものが出てきた。友達は一斉に「あ、昨日、冬至やったもんね。」と言った。
冬至ってかぼちゃも食べるもんだったっけ?全然記憶にないけど、母親に聞いたら、うちもやってるやん、とか言われそうと思った。あの子の方が日本の風習をよほど分かっていたんだな。こんなんで英国住まいなんてしていいんだか、自分が不安。