統合失調症やの場合、遺伝的要因は3-4割程度といわれている。統合失調症は0.5~1%の確率で発症するが、近親が統合失調症を発症した場合は10%、一卵性双生児では片方の子供が統合失調症を発症した場合は50%の確率で発症する。これは里子に出されて生育環境が異なっても変化はない。


一方で境界性人格障害発症に関しては遺伝の影響に関してはよくわかっていない。生育環境が重要であると見解が主流である。

①親から肉体的・性的暴力、ネグレクト

②過保護、過干渉

学力、仕事等は関係ないので、私自身は遺伝的要素もあるのかなーと考察しています。

最近忙しくてボダ研究の論文を紹介できませんでしたが、申し訳ないです。なぜボダとは信頼関係を築けないのか?それを科学的に証明したのが2008年のscience誌に掲載された下記の論文です。


境界性人格障害で見られる協力行動の崩壊・関係修復 -- ゲーム理論と神経画像を用いて行動特性とその神経基盤を探る The Rupture and Repair of Cooperation in Borderline Personality Disorder



境界性人格障害(BPD)に投資ゲームの管財人をやってもらう。ゲームに内容はこんな感じ。

1セッションに出資者(正常ボランティア)が3回投資を行う。各回に20$もらい管財人(正常ボランティア or BPD)に対し投資を行う。この際、金額は全額でもいいし、信用が置けないのなら投資額は減らしてもよい。

投資した額は約3倍になり、この額を出資者と管財人で山分けし、配当として返金する。これを10セッション繰り返す。

当然ながら配当額が多ければ出資者は投資額を増やすし(coaxingと呼んでいる)、少なければ信頼を失い、出資者は徐々に投資額が減っていく。

研究の結果、正常ボランティアが管財人の場合、出資者の投資額は10セッションをとおして支給された40-50%を推移する。

しかしBPDが管財人になった場合、出資者の投資額は徐々に減っていきゲームの後半のセッションの平均投資額は30%にまで減る。つまりは出資者からの信頼を勝ち得ていない。

投資額が5$を超えている場合は正常とBPD間に差はないが、5$以下場合BPDは投資額の15%(正常では25%)しか返金していない。これが出資額が減っていく要因である。


また、このゲームを行っているときの脳血流を機能的核磁気共鳴画像法(fMRI)により測定すると、正常人では出資額が増えるにつれ両側の島皮質(側頭葉の中央部)の脳血流が増加するが、BPDの場合出資額に関係せず変化は一定である。

島皮質は寄付行為など他者に対して同情、共感するときに血流増加することが知られている。従ってBPDは他者に対する同情・共感反応が欠落しており、相手の気持ちを斟酌できず(いわゆる空気が読めない)、孤立していくことになる。


こんな感じです。こういう性格傾向がある以上、関係の成熟は期待薄ですし、薬物治療する手段があるのであれば、治療できればいいのですが。