14:45     突然の大音量で、館内放送が流れた。

              「入居者の皆様―!」

              絶対寝てても起きるほどの大音量。

              ますで、バトルなんちゃらなんかでよく見るデスゲーム系の放送に思えた。

             

17:15     スタッフ作業の為、各自部屋から出ないように注意喚起の放送が流れる。

            これもかなり大音量。

 

17:30     会社、家族との連絡を終え、自宅では両親が同居している為、控えていた

            シャワーを浴びた。

            想像以上の乾燥でものすごく喉が渇く。自販機の使用が許可されていないため、

 持参した ペットボトル のお茶を飲むが、ペースが速く早速不安を感じる。

 持参した粉末のお茶もあったが、空のペットボトルのケトルで沸かしたお湯を注い

 で、 口にティーパックの持ち手をひっかけ煮出した。冷めたら冷蔵庫に入れておこ

  う。

 

18:15     定刻通りお弁当配布の連絡が入る。

            日本語・英語・中国語の3か国語でのアナウンス。

            ドアがバタバタと閉じる音が聞こえてくる。あまり大勢でエレベーターに乗るのも気が

            引けるので少し様子を見るが、出るタイミングがなかなか難しい。

            なんだか緊張する… 

 

18:20      意を決して部屋の外へ、エレベーターホールには3名が待っていた。

             若干気が引けたので、次の回で乗ることにした。結果3名で搭乗。

             最上階で降りると、20人くらいの人が行列をなしていた。

             療養者以外はだれもおらず、カトラリー⇒弁当⇒お茶⇒水⇒レンジの順番でセルフ

             サービスとなっていた。

             レンジが最新すぎて使い方がわからない人がいた。

             何分温めてよいのかと思いながら、ひとまず1分ほど温めをして自室にもどる。

                    

             夕食は中華弁当、チャーハン/から揚げ/シュウマイなど、想像していたものより

             豪勢だった。感謝。

             味覚がないせいか、脂っこいものがとても重く感じる。

             持参したお吸い物と一緒にいただいた。

             

            

             自画自賛のティーパックペットボトルティー知恵の産物ではなく、不要の産物に

       なりそうだ。

 

            よかった点、1日目

            まずなにより、今日からの感染リスクがなくなること。

同居している家族に咳をしている音を聞かれなくて済むこと。

            トイレ・シャワーが自由に使えること

            食事の手配や配膳を家族にお願いしなくて済むこと

 

            悪かった点

            持参する荷物が多く、大変な思いをした。

            自宅の前に防護服ぽい服装の運転手が乗っているタクシーに乗るところを、

            通りすがりの親子連れに見られたときに、何とも言えない罪悪感を感じたこと。

             

これだけのケアを行うにあたり、かかわってくださったスタッフの方・役所の方、

納税者の皆様に感謝です。

           本当にありがとうございます。

 

20:30     なんだか熱ぽく検温、37.8℃ SpO2 96

21:30     体温38.2℃と上がってきている。少し不安なので持参した解熱剤を飲んでよいかを

            問い合わせするために「体調が悪い時は」の冊子に記載されていた連絡先に電話を

            かける。問い合わせをすると、体が菌と戦っている証拠なのだが、38℃を超えている

            ので持参した解熱剤は服用してよいとの回答を得た。

            発症後は37℃前後の微熱が続いていたので、解熱剤を使用する想定がなかったた

            め少量しか手持ちがないと伝えると、医師によるオンライン診療というものを実施し

            ているので、引き続き発熱が続く場合は、そちらを利用できるという。平日のみ。

            宿泊療養は、モノの差し入れやネットショッピング・出前などは一切禁止されている

            為、自信で購入することは原則できないといわれていたため、ありがたいサービスで

            ある。これも宿泊療養のメリットの一つだ。

       また、当施設限定なのかもしれないが、指定のサイトで市販薬の購入ができる

            サービスがあった。

       時間は9:00~10:00限定だが、当日18:00に届くという。

            購入にあたり、インターネット通信ができる端末(スマホ・PC等)が必要で、支払いは

            クレジット決済限定だ。ラインナップとしては、風邪薬・解熱剤・胃腸薬・湿布から目薬

            まで一通りそろっていた。

 

           完全に油断をしていた、まさかの発熱とは… 冷えピタが欲しい

           弁当配布の時にいただいたペットボトルの水を少し抜き、冷蔵庫内の冷凍室へ置き

           氷枕を作ることにした。出来るのは明日だが、これは不要の産物になることを祈る。

 

           眠ろうと思うがなかなか寝付けない。テレビを消すと周囲の部屋から苦しそうな咳の

           音が聞こえてくる。体調がよくない中、そういった声や物音が余計に苦痛を増す。

           そして、発熱のせいもあるが、部屋の乾燥がひどく、のどや唇・身体の乾きがすごい。

           夕方使用したバスタオルを部屋にかけていたが、すっかり渇いていたので、ハンドタ

           オルを1枚濡らして部屋に干した。保湿剤・リップクリームを再度塗りなおしベッドに

           戻った。