実家に居点を移して一年が過ぎた。


一年前は荒れたここをあの頃の土地に戻すのにかつてない奮闘をしていた。


伸び放題の木々を伐採。


足元の草や笹を刈り。


そんな大変な土地でも、ずっとここに居たものは春になり変わらず花を咲かせて癒やしてくれた。


また今年も咲き始めた。





時間の流れと変わらぬ営みに得も言われぬ感動を覚えてしまう。


桜だけではない、待ち焦がれるものは。


おしまい