Blackbyrd McKnight プログレッシブ・ファンク・ロック・ブログ

Blackbyrd McKnight プログレッシブ・ファンク・ロック・ブログ

伝説のギタリスト、ブラックバード・マックナイト。その一環した職人気質な音作りとは裏腹にお茶目なブラックバードの一面を、日本生まれの日本育ち、ミセス・マックナイトがご紹介します。

我が家がこの春、特大級の大掃除をした事は皆さんにもご報告しました。したというか、もう一息のところで止まっちゃってるんですけれども、まぁ、続きはボチボチと言うことで。

 

大掃除が中断した理由と言うのは、ギター・ワールド誌からインタビューの依頼があったからなんです。インタビューなんて、ただ聞かれたことに答えるだけじゃないかと思われる方もいらっしゃると思いますが、タイトルでもお分かりの通り、テーマは70年代です。70年代なんて我らの世代にとっては、そんな昔のことのように感じませんが、なんと、半世紀も前の話ですよ。時が経つのは、恐ろしいほど早いものです。毎度聞かれるお馴染みの質問もあれば、記憶をつなぎ合わせたり、事実確認をしたりしないといけない話題もあり、そこのところに多大な労力が注がれることとなったわけです。

 

それでも、おかげさまでなんとか締め切りに間に合い、この度、発売となりました、こちらです。

 

 

今回は紙版に掲載されるインタビューだったのですが、プレビューと言うのか、その一部がウェブで紹介されていますので、皆さんにもシェアしますね。雑誌の方は海外にも発送してくれるみたいです。コレクターの方はチェックしてみてね。

 

 

McKnight's journey to Parliament-Funkadelic started with him knocking on a stranger's door after hearing someone play guitar

 

Dewayne “Blackbyrd” McKnight has played with a who's who of the jazz, funk, and fusion scenes. From being a member of The Headhunters to serving as Herbie Hancock's sideman, and yes, even having a brief tenure as the Red Hot Chili Peppers' guitarist, McKnight has cemented his position as a true guitar veteran.

 

It’s his role in George Clinton's Parliament-Funkadelic, however, that truly shaped the trajectory of his career and transformed him into a funk all-star.

 

“I was walking home one day and heard a guitar playing. Back then, I would knock on the door whenever I heard a guitar playing,” he recalls in the latest Guitar World issue. “The guy playing the guitar came to the door and invited me in. We became friends from that day on.”

 

The guitarist turned out to be Ronald “Brem” Brembry, who became a key part of McKnight's journey to landing the highly coveted (and career-changing) P-Funk gig.

 

(マックナイトのParliament-Funkadelicへの道のりは、流れてきたギターの音色に誘われ、見知らぬ人のドアをノックしたことから始まる

 

Dewayne “Blackbyrd” McKnightはジャズ、ファンク、そしてフュージョン界の巨匠たちと演奏してきた。Herbie Hancock率いるThe Headhuntersのメンバーであった事はもちろん、そう、Red Hot Chili Peppersのギタリストを務めたことすらあるのだ。マックナイトは真のギター・ベテランとしての地位を確立している。

 

しかし、彼のキャリアの方向性を定め、ファンク界のオール・スターへと押し上げたのは、ジョージ・クリントン率いるParliament-Funkadelicでの活躍だと言えるだろう。

By Janelle Borg, Staff writer at GuitarWorld.com
With contributions from Andrew Daly
 
<日本語訳:Mrs. McKnight>
 
プリビューはもう少し続くのですが、ここで少しブレムの話をさせてね。彼に会ったことのあるファンカティアもいらっしゃるでしょう、古くはPファンクの、そしてその後はブーツィーのロード・マネジャーをされていたから。陽気で、面倒見が良くて、優しい彼は、バンド・メンバーはもちろんのこと、クラブや会場など、ビジネス上で会う全ての人たちから愛され、そして信頼されていた。ブラックバードの大切な親友。長く闘病生活を続けていたんだけど、新型コロナで世界中がロックダウンしていた真っ最中に旅立ってしまった。
 
この写真の左側の人がブレム。右はブレムのフラット・バディ(Qドッグに関するブログでご説明した、男子大学生によって結成されるフラタニティー、思い出してね。つまりブラザーです。)、後にブラックバードとも大親友となるEJです。
 

 
生きていたらなぁ、名前入りの出会いエピソード暴露に、大笑いしてそう。悲しい。ブレムに報告できないのが辛く悲しい。きっと喜んでくれたのに、本当に悲しいよ。いやいや、ここで湿っぽくなってはなりません。ブレムがお空の上から見守ってくれているからね。ごめんよー!
 
少し長くなりました。続きは次回で。
 
 
先日、北カリフォルニアに行っていたブラックバード。Mrs.はおうち周りの用事があって、一緒に行かなかったんですけれども、まぁ、もう、発表されてるからいいか、ドーン姐さんのショーのリハーサルだったんです。


我が家、本当につい最近までロックダウン継続していたので、新型コロナ以来、飛行機に乗るの、これが初めて。ちょっとしたカルチャーショックですよね。

到着の翌朝、早々にテキストがやってきて、何かと思うとブレンダーの写真でした。


BB : “わー、ブレンダーがあるよ。スムージーを作る!”


なかなかヘルシーにやってるなと感心したのですが、出来上がったスムージーの中身を聞くと、バナナ、ベリー類、マンゴーなどなど、甘いフルーツばっかり。


Mrs. : “だめだよ、そんな甘いものばっかり。シュガー・ドリンクじゃん。にんじんとかブロッコリーとかないの?”


と言うことで、こちらが翌日送られてきた写真。





うん、なかなかいい感じです。


さて、ドーン姐さんのショー、アナウンスされている通り、マッドボーン・クーパーが助っ人参加。恐ろしいことになりそうな予感。やっぱ、あの曲には、マッドボーンがいなくちゃね。


とは言え、アイディアが次々と湧いてくるんでしょう、セットリストやアレンジなど、土壇場まで変更し続けることで有名な姐さん。ふたを開けるまでわからないThe Brides of Funkenstein。楽しみですね。





人生を変えたアルバム十選に戻ります。


順不同と申し上げましたが、どうやらジャンル毎に並んでいるようですね、ジャズが続きます。当然ながらこの御仁、マイルス・ディビスです。

 

 

I was sitting in my bedroom listening to records. When the door popped open, my father came in. He had an album in his hand. It was Miles Davis's Bitches Brew. He offered for me to listen to the record and told me if I liked it, I could have it. Needless to say, I loved it. If there is any such thing as a masterpiece, this album is one of them. I was very familiar with most of the players on this album. A lot of them were my favorites.

 

僕は部屋でレコードを聴いていた。ドアが開き、一枚のアルバムを手にした父が入ってきた。それはマイルス・ディビスの”Bitches Brew”だった。父はそれを聴くように言った。そしてもし気に入ったらくれると。いうまでもなく、僕はそのアルバムがとても気に入った。もしもマスターピースと呼ばれるのもがこの世にあるとしたら、このアルバムがそれだ。アルバムに参加しているほとんどのアーティスト達のことも知っていた。ほとんどが僕の好きなミュージシャン達だった。

 

This is a completely new statement in modern jazz. A lot of playing on this album is avant-garde, which I love. He is playing grooves that are funk orientated, but the musicianship is still jazz-orientated. He fused jazz and funk and made something totally refreshing. I still, to this day, listen to Bitches Brew, as the album and artist are one of my favorites of all time. I can give you many more favorite albums by Miles Davis, but I’ll give you a break this time.

 

このアルバムはモダンジャズ時代の、今までにない表現を追求したものだった。大半がアバンギャルドで、そこが大好きだった。マイルスはファンク系のグルーブを奏でていたが、一方でその音楽性は依然としてジャズだった。彼はジャズとファンクを融合させ、全く新しい音楽を創り出していた。今でもこのアルバムを聴くことがある。なぜならこのアルバムとアーティストは僕が人生の中で一番好きなもののひとつだからさ。マイルスのアルバムの中で他にも好きなものはいくらでも挙げられるけれど、ま、今日はこのくらいで勘弁してあげるよ。

 

<日本語訳 : Mrs. McKnigh>

 

いや、勘弁してもらえて良かったです。と言うか、アーティストごとでひとつに絞る気などまるでなく、うまい具合にいくつものアルバムを挙げてきたブラックバード、マイルスに関しては迷うことなく”Bitches Brew”一本。群を抜いて好きなんだなぁって想像できますね。

 

ブーツィー・コリンズの来日時、クラブチッタに向かうバスの中、ホーンのラリーが”Bitches Brew”を聴いていました。

 

 

無意識に口ずさむMrs.、大好きな曲なんですよ。それを聴いた彼が驚いた調子で言いました。

 

”なんてこった、バード、君のワイフ、マイルスの演奏とぴったりじゃないか!”

 

は、は、気づかなかったけど、いつも聴いていたからかな。マイルスのトランペットはフィーリングのおもむくまま、自由そのもの、もちろん巨匠の中にはきちんと計算された美があったのだとは思いますが、拍子がきっちり並ぶ演奏ではもちろんなく、ま、平たく言えば難しい曲ということになるでしょう。笑って答えるブラックバード。

 

”当たり前さ、彼女はマイルスを熟知してるのさ!”

 

熟知なんて大それた、そんなことあり得ません。ま、好きこそ物の上手なれということでしょうか。

 

こんな感じで、ジャズ好きのファンカティアはたくさんいるんです。代表的なのはこちら、Pファンクとジャズの関係性を語る時、ホーンセクションのジャズっぷりを忘れてはなりません。

 

 

そう、Pファンクって、本当に柔軟で、その強力グルーブの裏側に色んな要素が見え隠れする。だから好きなんだよね。