著:柳田恵子 ちゃおデラックス
この方の作品は、この読みきりが収録されて
いる短編しか知りません。
勝手な妄想ですが^^、収録されている作品の
どれも(5編)が、昔の少女漫画風を守りながらも、
最近(といっても、93年ですが)の風潮に負けな
いように、流行もとりいれ、そして、設定が”一般
化”しないようにと、特色をもたせようとしとる苦労
が見受けられます。
主人公・かえでは、クラスでピアノがひける唯一
の人材やったため、クラス対抗・校内合唱コンク
ールで、ピアノの伴奏をさせられるはめになる。
でも、そんなに、得意・・・というわけではない。
童話作家になりたいな。
だって、この世に妖精や魔法使いがいたらって
想像するの、すごく楽しいんだもん。
こんなとき、魔法の力があれば、いーと思う。
そんなおり、であったのが、森の妖精・シラカバ。
シラカバの力を借りると、ピアノも上手にひける。
それは、少女特有の幻想が生み出した、自分に
自信をつけるための魔法やったのだろうか?。
そんなことはない。
その証拠に、シラカバからもらった、指輪が指に・・。
「ね、ねえ。あたしも森へ、つれていって」
「だめかな?あたしが、妖精じゃないから?」
「お前、そんなにコンクール(現実?)から逃げたい?」
「おまえは、俺なんかいなくても、一人で弾けるよ」
「シラカバ、一人で弾けるよ」
信じていれば、また会えるよね?
全部含めて、思春期の少女が、成長する過程での
幻想やったのかも?と深読みしたくなるくらい^^、うちに
とっては深く読み解きたくなる作品でした。
「風子いきます!」 FCちゃお
1993年7月20日初版第1刷発行に収録