著:篠原千絵 FC少コミ
少コミを買い始めた頃は、「闇のパープル・アイ」を連載してま
した。藤田和子さんと同じく、話半ばやったんで、ストーリーが
わからず、あまり読んでませんでした。
TVドラマ化して、数年たった頃・・・お昼に立ち寄ったお蕎麦
やさんに「闇の~」がおいてあって、冒頭やけちょこっと読んだ
ら、もー駄目です。その日のうちに、古本屋さんに行って、全巻
セットを購入しました。
篠原千絵さんは、「陵子の心霊事件簿」とか連載物も、面白い
のですが、個人的には、読みきりのサスペンスが好きです。
本作も短編。
ほのかに恋心を描いていた従兄は、才色兼備な万里先輩が
好きみたい・・・なので、あきらめていたのですが・・・。
ある日、女子寮で、遥(友人)と二人、その万里先輩が人を殺すと
ころを目撃してしまう・・・。
あわてて、寮母に通報するのですが、死体は消えていた。
万里:「あと二人、殺さなくちゃいけないようね」
遥は、万里先輩を聖堂に呼びだす。
「あんたも、おいでよ」と誘われる主人公。
行くと、遥の死体が・・・・。
吉村先輩が殺されて、それを目撃した遥が殺された・・・
次はあたしの番だ。どうしよう、このままじゃ・・・・
でも、何故?万里先輩は何故、吉村先輩を殺したのだろう?
勿論、最後はミステリーの基本、どんでん返しがあります^^;。
誰の言か忘れましたが(小説のあとがきやったか、エッセイやった
か・・・)、短編小説(ショートショートやったかな?)は、打ち上げ花火
と同じです。パッと読者を楽しませて、一瞬で終わる。
なるほどー、と思いました^^。
付け加えれば、その刹那の面白さが、名作と呼ばれるものは、花火
と同じで、思い出に残りますね^^。
「篠原千絵傑作集4 『3人目が消えた』」に収録。1992年4月20日初版発行。