今回は認知症の薬
先日、報道されたエーザイとアメリカの製薬会社が共同開発した薬。
アルツハイマー型認知症の原因になっているアミロイドβタンパク質を取り除いてくれる作用があるとか。
これまでの認知症薬とは異なる仕組みで認知症にアプローチする薬で効果が期待される。
今までの認知症薬は認知症を治すのではなく、症状の進行を遅らせるのが精一杯。
今回の薬はどうだろうか。
今後の動向が気になる。
この新薬、服用しようと思ったら現状、年間600万円ほどかかるとか。
職員とこの薬について話をしているときにふと思いついて職員にした質問。
「年間600万円あったらうちの施設に余裕で入所できますよ。もし、認知症になったとして、年間600万円かけて新薬を飲むのと、そのお金を使ってうちに入所するのとどっちがいいですか??」
2人の職員と話していたのだけれど2人とも結構悩んでいた。
そして若い方の職員は新薬を、高齢の方の職員はうちの施設を選んだ。
私だったらどうだろう。
歳を取ることで生活が脅かされる原因は認知症だけじゃない。認知症は悲しいこともある病気だけど、それは他の病気も同じ。
もちろん認知症治療薬が開発されることは喜ばしい。
だけど、認知症になったとしても、安心して暮らせる環境があることは新薬と同じくらいに希望となると思うんだ。
だから、私は認知症になったときに、オツベルさんとこがあったから怖くないよって言ってもらえる新薬の代わりになるような施設をつくりたいなと思う