”Waging Heavy Peace” その壱 | Music and others

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Waging Heavy Peace 00





1年程前に、アマゾンのキンドル・ストア(AMAZON Kindle Store)にて購入したニール・ヤング(Neil Young)の自伝です。 とても面白く夢中になった、キース・リチャーズ(Keith Richards)の自伝、『LIFE』のキンドル版と併せて同時に購入した片方になります。


正確には、『Waging Heavy Peace Deluxe 』(Kindle Edition with Audio/Video)となります。
キンドルならでは楽しみ方ができる、様々な未公開の写真、手書きのメモ、そして、オーディオ・ファイルが組み込まれた、いわゆる e-Book 形式です。


自ら購入を決めておきながら、”とっつきにくい”気がして、しばらく放置していました。 洋書ですが、紙の本にすれば513ページであり、先に読み終えたキース・リチャーズ(Keith Richards)の『LIFE』の558ページに比べると、随分分量が少なかったように感じました。


奇しくも、Kindleデヴューとして購入した、キース・リチャーズの自伝が大ベストセラーとなり、更なる富をもたらした事が、大きな理由となっていると言う"うがった"見方があるようです。批評家に言わせれば、"Keith Richards Phenomenon" と呼ばれているらしい。
私からすれば、半分”やっかみ”ではないのかと思いますが……。


本業のミュージシャン以外の活動でとてつもない富を得ることが可能な事が証明されて、それに続くアーティストが出て来たと言うのである。
一方、敬愛するエリック・クラプトン(Eric Clapton)の自伝は、内容的にはガッカリするようなもので身勝手な記述に呆れたというのが本音でした。同じミュージシャンのオーソライズされた自伝でも、こうも内容が違うと言うか、その人の性格が明快に表れているように感じました。キース・リチャーズの『LIFE』が4年後の2011年3月ですから、格段の差がある様に感じます。


さて、この"Waging Heavy Peace"が発売されたのは、出版社: Blue Rider Press より3年前の2012年9月25日ですから、もう随分と時間が経っています。昨年の夏には、仰天するような事件が勃発してニールヤング・ファンの度肝を抜きましたね。


その事件を知ってから読み始めたので、かなりの違和感を覚える部分は数多くありました。その話題をニール・ヤングの曲に掛けて、以下のようなタイトルの記事などがウェブ上を賑わしていました。

Only Love Can Bring You Down: Why Neil Young and Pegi's Split Broke My Heart


66歳にして、3人の子供の父親であり、数々の名曲を産み出すきっかけを与えてくれた女神(Muse)でもあったペギー・ヤング(Pegi Young)との離婚訴訟に踏み切ったのには、よく言う”熟年離婚”などという世俗的な言葉では説明できない理由があったのでしょうね。 この自伝の中でも、ペギーの話題は頻繁に登場します。 勿論、最初の妻との出逢い、他の女性の話も普通に出てきます。



この自伝の特徴は、
  - 全部で68章のセクションに分かれていること
  - 時系列的なシークェンスで並んでおらず、とても脈絡のない繋がりとなっていること
と言うことで、余り興味の湧かないセクションであれば読み飛ばしてしまっても、他の章との関連もなく独立した内容となっているので、短編のように読めるのはありがたかった。 但し、キースの自伝の様に、ギターに関する音楽的な様々な奏法やコードについての記述は全くない点が特徴でもある。


第1章からして、予想を裏切る内容に唖然とすること間違いありません。





■ with the Stray Gators at Broken Arrow Ranch in 1971;

Waging Heavy Peace 01




ピックアップする曲は、67年のこの曲、彼の住まいでもある広大な牧場の名も同じです。

◇ Neil Young - Broken Arrow by Buffalo Springfield;




しばらく、この自伝のことにふれてみたいと思います。