皆さんが何か病気にかかった時に、
薬での治療は、切っても切り離せない関係にありますよね。
そんな薬の中には、
”ステロイド”と呼ばれる種類のものがあります。
ステロイドとは、元々は、
両方の腎臓の上端にある副腎(ふくじん)と呼ばれる部分から作られる、
副腎皮質(ふくじんひしつ)ホルモンの1つです。
そのホルモンを人工的に増やす為に作られたのが、
ステロイドの薬です。
ステロイドホルモンを薬として使用すると、
体の中の炎症を抑えたり、
体の免疫力(めんえきりょく)を抑制(よくせい)したりする作用があります。
様々な利点があることから、
多くの疾患(しっかん)の治療に用(もち)いられています。
しかし、ステロイドの薬には、強い副作用も多い為、
注意が必要な薬でもあります。
ステロイドの薬と聞いて、薬の効能よりも、
副作用の方をイメージする人の方が、多いかもしれません。
そこで今回は、『ステロイドの副作用』を、
ご紹介して行きたいと思います。
それでは、今日のアンケートです。
あなたが体験した中で、
最も怖かった薬の副作用は、何ですか?
良かったら、コメント欄に書いてみて下さいね。
それでは、早速本題に移っていきます。
ステロイドの副作用 ステロイドを使うと身体はどうなる?(アニメ動画)
1,感染症
ステロイドの薬を服用すると、
体の抵抗力、いわゆる免疫力が低下する為に、
風邪やインフルエンザなどの感染症に、かかりやすくなってしまいます。
具体的な容量で言えば、20mg(にじゅうみりぐらむ)以上では、
感染症にかかるリスクが、かなり高まるとのことです。
しかし、投与量が多い間は、バクタ配合錠などの、
感染予防の薬が、一緒に処方されることが多いので、
20mg以上のステロイドの薬を処方されたからといって、
絶対に感染症にかかるというわけではないので、安心して下さいね。
とはいえ、やはりリスクがあることには変わらないので、
手洗い、うがい、マスクの着用、人混みを避けるなど、
普段以上に、感染症にかからぬよう、
細心の注意を払って下さい。
2,骨粗鬆症(こつそしょうしょう)
ステロイドの影響によって起こった骨粗鬆症は、
ステロイド骨粗鬆症と呼ばれています。
ステロイドの薬を服用すると、
骨密度(こつみつど)の減少に伴(ともな)って、骨がもろくなります。
そうなると、圧迫骨折(あっぱくこっせつ)や、
大腿骨頸部骨折(だいたいこつけいぶこっせつ)などが起こりやすくなります。
ただ、こちらもその予防として、
フォサマックやボナロン、ビスホスネート薬といった、
骨を守る薬が一緒に処方されますから、安心です。
しかし、こちらもいつも以上に、
転倒や打撲などには、注意して下さいね。
3,糖尿病
ステロイドの影響によって起こった糖尿病は、
ステロイド糖尿病と呼ばれています。
ステロイドの薬を服用すると、
糖を合成する働きが活発になる為、血糖が上昇しやすくなってしまいます。
投与量が多い程、血糖が上がりやすくなっていくので、
特に投与量が多い期間は、食事療法による予防が大切です。
場合によっては、薬による糖尿病治療が必要になってしまうケースも、
起り得ますからね。
4,胃潰瘍(いかいよう)
ステロイドの影響によって起こった胃潰瘍は、
ステロイド胃潰瘍と呼ばれています。
ステロイドの薬を服用すると、
消化管粘膜が弱くなる為、潰瘍が出来やすくなります。
これにも、タケプロンと呼ばれるプロトンポンプインヒビター、
つまり、胃酸の分泌を抑制したり、胃の粘膜を保護する薬を、
一緒に内服して、胃潰瘍の予防を図(はか)ります。
5,血栓症
ステロイドの薬を服用すると、
出血を止める働きをする血小板の機能が、亢進(こうしん)してしまいます。
そうなると、血管の中で血液が固まってしまう、
血栓症が起こりやすくなってしまうのです。
それを防ぐ為に、病院では、
血をサラサラにする抗血小板薬というものが、ステロイドと共に処方されます。
6,精神病
ステロイドの薬を服用すると、不眠症、多幸症、うつといった、
精神病の状態になることがあります。
軽度のものが多いですが、
よく見られる症状でもある為、注意が必要です。
ステロイドの薬で精神病になった場合には、
薬の量が多すぎる可能性が高いので、
ステロイドの薬を減量する対応をすれば、
後遺症なしに、精神病を改善させることが出来ます。
7,動脈硬化、高脂血症
ステロイドの薬を服用すると、動脈硬化が促進し、
コレステロールや中性脂肪が高くなることがあります。
食事に注意し、必要であれば、
コレステロールや中性脂肪を下げる薬を内服すれば、
問題なく対応可能です。
8,高血圧症、むくみ
ステロイドの薬を服用すると、体内に塩分が溜まりやすくなります。
服用中は、塩分を取りすぎないよう、気を付けましょう。
9,白内障
ステロイドの影響によって起こった白内障は、
ステロイド白内障と呼ばれています。
ステロイドの薬を服用すると、視界が白く濁る、
いわゆる白内障の進行を、早めてしまいます。
長期に渡り内服する場合には、眼科での定期的に検査を行い、
必要であれば点眼薬(てんがんやく)を処方してもらって、
白内障の予防に努(つと)めましょう。
10緑内障
ステロイドの影響によって起こった緑内障は、
ステロイド緑内障と呼ばれています。
ステロイドの薬を服用すると、眼球の圧力、
いわゆる眼圧(がんあつ)が上昇し、緑内障になってしまうことがあります。
緑内障には、自覚症状が殆どない為、眼圧を測定する必要があります。
ステロイドの薬によって発症する緑内障は、
投薬後数週間以内に起こる為、
緑内障が発覚し次第、
速(すみ)やかにステロイドの薬の減量、もしくは中止することで、
緑内障の症状を改善させます。
11,副腎不全
初めに説明したように、ステロイドホルモンは、
副腎皮質から生理的に分泌されています。
ですが、ステロイドの薬を長期に渡って服用した場合、
副腎皮質からのステロイドホルモンが、分泌されなくなってしまいます。
その為、長期間の服用後、急にステロイドの薬を飲まなくなると、
体の中のステロイドホルモンが不足し、倦怠感(けんたいかん)、吐き気、
頭痛、血圧低下などの症状が、引き起こされてしまいます。
この症状のことを、
ステロイド離脱症候群(りだつしょうこうぐん)と言います。
ステロイド離脱症候群を起こさない為に、
ステロイドの薬は、自己判断で急に服用を中止しないようにして下さい。
12,ざ瘡(ざそう)
ざ瘡とは、にきびのこと。
ステロイドの薬によって、にきびも出来やすくなってしまいます。
これは、ステロイドの薬を減量によって、改善する症状です。
13,大腿骨頭壊死(だいたいこつとうえし)
ステロイドの薬を大量に投与した場合、
ごく稀に起こることがある症状です。
多くの場合には、ステロイドの薬を投与した後、
数ヶ月以内に、股関節の痛みが発症します。
早期発見、早期治療が、かなり大切となっています。
14,満月様顔貌(まんげつようがんぼう)
これは、ムーンフェイスとも呼ばれている症状で、
顔がお月様のように丸くなってしまいます。
食欲の亢進と脂肪の代謝障害(たいしゃしょうがい)によって、起こるものです。
ですが、お医者さんによっては、この症状が現れたことを、
ステロイドの薬がしっかり効いているサインだと、
ポジティブに考える人も、多いみたいです。
ステロイドの薬の服用が必要なくなれば、
次第に改善していくものですので、あまり悲観的に捉えない方が良いでしょう。
ステロイドの注意点
ステロイドは副作用もありますが、急にやめたり、飲み忘れたりするのは非常に危険です。
体内のステロイドが急激に減少してしまいます。
せっかく治っていた病状に再びなってしまったり、副腎不全(ふくじんふぜん)とか
離脱症状低血糖、全身の倦怠感(けんたいかん)、発 熱、低血圧、嘔吐(おうと)などの
命に関わる症状が起こってしまいます。
また、ステロイドは解熱鎮痛薬(げねつちんつうやく)との併用も絶対しないでくださいね。
まとめ
今回の動画では、『ステロイドの副作用』を、
14個ご紹介してみました。
あなたが1番気をつけなきゃと感じた副作用は、
14個のうち、どれでしたか?
良かったら、コメント欄に書いてみて下さいね。
ステロイドの薬の副作用は、種類が多くあり、
非常に使うのを怖がられる薬ではあります。
しかし、それらの副作用は、予防薬との併用や量の減量で回避したり、
病気の完治後、服用をやめれば、問題なく回復したり出来ます。
上手くステロイドの薬を服用することが出来れば、
非常に効果的に病気を治せます
ですので、極度にステロイドの薬の副作用を怖がらず、
お医者さんと相談しながら、一緒に病気を治していくことが、
1番良い方法だと言えるでしょう。