どうにもこうにも疲れ果てて、リフレクソロジーに行ったんですよ。普段行っていたお店が繁盛しているのか、当日予約が取れなくなってきたので、新しいお店を開拓。大型モール内のマッサージ店に初めて行ったのですが。

接客も施術も良かったのだけど、別の客であるおばちゃんが、ずーっと、ずーーっと、しゃべり続けていたんですね。施術スタッフさんも無視するわけにいかないから返事します。するとまたおばちゃんしゃべる。エンドレス。

普通、マッサージ受けてる時ってしゃべる？

こういうもん？

ああやっとおばちゃん終わって出て行った、静かになって落ち着けると安心していたところ、次にやってきた別の客であるおばちゃんもやっぱりしゃべるんだね。

なんなんだよコレ。

このお店は今後通うのはちょっとどうしようかなあと思っています・・・

その話とは全然関係ないけど、今日の本です。

ミステリー作品でした。第63回メフィスト賞作品ですって。

「理由のない、純粋な悪」を実験するというお話。

純粋な悪とは、誰かを恨むとか自分の欲望のために誰かを攻撃するとかの目的がある悪事ではなく、ふと気が向いてやってみようかなという、なんの意図もない悪ということ。

大学生の小雪は、同じ学科の同級生や院生、OBらとともに、著名な心理コンサルタントの男に雇われて、バイトをすることになります。

バイト期間中の1ヶ月間、バイトの全員に毎日一万円ずつが振り込まれる。そのあと、この心理コンサルタントのインタビューを受けて終了。終了時に、ボーナスとして100万円がまた貰えるらしい。

こんなうまい話には裏があるに違いない

バイト生たちは全員、スマホにアプリをインストールされます。アプリにはスイッチが表示されており、いつ押してもOK。誰がスイッチを押したかは、お互いわからなくなっています。

ただしそのスイッチを押すと、心理コンサルタントが個人的に援助しているパン屋が破滅する。

何の恨みもない普通のパン屋を破滅させるという、純粋な悪意でスイッチを押す人間が果たしているのかいないのか？

この作家さんは初めて読みましたが、文体が軽妙で、深刻な感じを全然受けないのです。スイッチを押したらパン屋さんが可哀想なことにはなるけれど、別に人が死ぬわけでもないし、もともと赤字のパン屋さんだったし、物語の前半は、正直何が面白いのかなあ・・・と流し読み傾向でした。

が。

なんか事態が急に悪化してゆき、ついに残酷な事件が起きてしまう。

そこから、「純粋な悪とは」の考察が始まり、純粋な悪の対極にある「中途半端な善意」についても書かれ、なかなか深い話になってきました。

物語の展開がとても論理的に進むので引き込まれますね。途中でやめたら勿体無い。これは、最後まで読むべきです。

このバイト、やりたいかやりたくないかで言えば、

ぜひやりたい！！

そう思うのは、わたしが人間の心理を些かナメてるからなのかなあ。

あとは、物語の論理を進める上で解説される宗教のお話が興味深かったです。神というものの存在意義、人間になぜ宗教が必要なのか、人間が到達したいゴールはどこなのか、とか。

作中に出てくる、ヴァン・ダイク・パークスの「ソング・サイクル」というアルバムの話が面白かった。

”意味がわからない楽曲集”だそうです。聴いていてとにかく落ち着かず、困惑を与えるという。

そう言われて気になって、聴いてみました。

ほんとだ〜

落ち着かなくてわからないですね！

不快ではないのですが、普通によくある楽曲とは全然違うような・・・

昔のディズニーアニメとかってこういう音楽が流れていなかったっけ？少し中毒性があるかもしれないぞ。

〜おまけ〜

たまに行く新潟の会津喜多方ラーメン「坂新」

こちらはチャーシューメンです。

いつも混んでいて人気店のようです。スープ美味しい。チャーシュー多すぎた。

スイッチ 悪意の実験