一人旅は好きだけど、ソロキャンプは絶対に無理だと思います

怖いじゃないですか！！

真っ暗で一人だけの野外で、熊とか出たらどうしますか？！（また熊ネタ）

うちの娘はソロキャンプによく行ってました。でも若い娘がソロキャンプって、別の意味での危なさがあるので、わたしはよく「一人は危ないからやめようよ」って言ってたんですけどね。今は寒いから行かないです。

この本・・・心底怖かったです。

ホラーの中にも種類がありますが、これの怖さは「出口のない異世界」そして「この世ならざるモノ」。

ギャー！！！

あまり職場になじめずに、鬱憤をためながら毎日を過ごしていた友美は、ある朝起きて唐突に「今日は会社を休んでしまおう」と思い立ちます。

ちゃちゃっと会社に休みのメールを入れて、バイクに最小限の荷物を積み込み、適当に検索したキャンプ場へ。平日だから予約なしでも受付してもらえたし、のんびりとソロキャンプを楽しむ予定でした。

キャンプ場では同じくソロキャンプに来ていた同じ年頃の女性・恭子に声をかけられて、ついでに他のキャンプ客も誘って一緒にキャンプファイヤーをする羽目になります。

恭子の強引さに戸惑いながらも意外に楽しい夜を過ごした友美でしたが、翌朝。

友美は恐ろしい体験をすることになる

この恭子という女性、かなりウザかったです読んでいてイライラしてしまった。

ソロキャンプに来る人は、仲間がいなくてしぶしぶ一人で来るわけではなく、あえて一人の時間を静かに過ごしたい人のはず。なのになんで「一緒にご飯作ろう」「一緒にキャンプファイヤーやろう」「他の人たちも誘おうよ」などと余計なことをするんだ？

友美も断れよ

なのでもし自分がソロキャンプに来ている人だとしたら、こういう奴はカンベンだなって思いました。

一緒にキャンプファイヤーをやることになった他の客たちは、なんだか訳ありっぽい曲者揃い。子供を二人連れた父親とか、どうみても不釣り合いの仲が悪そうなカップルとか、暗い過去を背負っていそうな単身男性とか。

そう、なんだか。

この人たち、よくよく話してみると、みんな人生に絶望して、生きることを諦めた人たちなのでは・・・？

友美が危険な状況に気付いてからは、早く逃げないとという焦りが生じるのに、行けども行けども元の場所に戻ってきてしまう、何か結界を張られたようなキャンプ場なのです。

あちこちに不気味に佇むカカシは、一体何のため？

幾重にも恐怖が張り巡らされているお話でした。

これ読んでからもソロキャンプに出かけられる人は相当のアイアンハートだと思います。ますます怖くなったわ！！

歪つ火