FM放送のBCL (1) で紹介した放送局別にダイポールアンテナの効果を記します。


結論を言うと、期待していなかったが、この価格では考えられない受信状況の改善がみられた。

水平や垂直に設置しても良く、高さの影響もない。指向性があるとは思えない程で、ポンと置いても問題がない。人体アンテナ現象も見られない。



ラジオは TECSUN S-2000 に限定した内容になります。

なお、リールアンテナでもFM受信時はSメータが4以上振れるので、あくまでも感覚的な内容になります。


 ZIP-FM (77.8MHz, 10Kw, 距離 62Km)


同じ出力で同じ送信所から放送されてますが、FM AICHIに比べて雑音が多い。人体アンテナで雑音量が大きく変化します。
TECSUN S-2000 だけの現象で、他のラジオと比較して
この局だけ受信状況が悪い。

ダイポールアンテナを接続すれば、ヘッドフォンで聴かない限り雑音は認識できない。ステレオに切り替えると若干雑音が目立ちますが気にならない程度です。
但しこれは電波状況が良い時の場合で、朝から午前中は雑音が雑ざったりステレオ受信できない事もある。


 Radio3 (78.9MHz, 3Kw, 距離 3Km)


極めて近距離なので何ら問題なく受信できます。ステレオでも同様です。あえてダイポールアンテナを使う必用はありません。

安定した受信状況から、条件を満たした市内の高齢者宅には緊急告知ラジオが配布され、母の家にも設置されている。




 FM AICHI (80.7MHz, 10Kw, 距離 62Km)


良好に受信できますが、ステレオ放送となると雑音が目立ちます。
ダイポールアンテナ接続すればステレオ放送でも雑音がなくなります。


 NHK-FM 津 (81.8MHz, 3Kw, 距離 3Km)


Radio3同様に良好に受信できます。



 NHK-FM 名古屋 (82.5MHz, 10Kw, 距離 62Km)


以前は雑音が少しあったが良好に受信できました。ある時を堺に雑音だらけとなってしまった。

NHKの方針で県域放送になったためでしょうか。


雑音量9に対して放送信号は1の割合です。ダイポールアンテナを接続すれば8:2に変化します。



 東海ラジオ (92.9MHz, 7Kw, 距離 85Km)


中波と違って良好に受信できますがステレオ放送では若干雑談が混ざります。

ダイポールアンテナを接続すれば、それも解消されます。性能の低いラジオで聴くなら中波よりFMが有効です。



CBCラジオ (93.7KHz, 7Kw, 距離 85Km)


東海ラジオとは逆で、FMでは雑音が多く中波での受信が有効です。
ダイポールアンテナを接続すれば解消されます。


Suzuka Voice FM (78.3MHx, 20w, 距離 16Km)
サービスエリアの境界線で受信しているが、日時によって変化します。概ね雑音混じりですが番組の内容は判別できます。
アマチュア無線の機材でFMが受信できる装置を用いれば良好に受信できるでしょう。


CTY-FM (76.8MHz, 20w, 距離 31Km)
距離は遠くなりますが、20wのコミュニティFMとは思えないほど良好に受信できます。
鈴鹿と四日市の違いは送信所の位置です。前者は高台にあるものの自宅とは小高い山が邪魔をし、後者は海岸付近にあり、隔てるものも少いからでしょう。

(Suzuka Voice FM と自宅までの高低差)

(CTY-FM と自宅までの高低差)


 いなべエフエム (86.1MHz, 20w, 距離 46Km)


出力20wのコミュニティFMの受信範囲は、半径10Kmと言われています。流石にこの局の受信は困難で、夜間に電波状況が良いと音声が聴き取れます。
ダイポールアンテナを使っても焼け石に水です。

 
FM COCOLO もしくは Radio-i


大阪のFM局ですが、名古屋でも一時放送されていて聴いていました(アナウンスされていたので覚えてる)。外国人向けの放送局で他局とは一線を置いていた。なくなって残念です。


同じ周波数を引き継いだ Radio NEO と言う外国人向けの放送局も最近まで存在したが廃局になっている。


採算が合わないためなくなったが、残っていればFM放送が楽しめたと考えます。