平成五年九月幻想の中では怖い蟻の群れ深海の暗さで白い杖に遭う櫛の歯で思い上がりの髪が褪せ靴底の傷も歪みもわが証同い年の訃報説得力があるわる者を作り話が丸くなる悪戯が好きなこけしに手はやれぬ手で蓋をしたなと思う電話口ありがたいとこを端折り経終る残るのも嫌だが先きに死ぬも癪 (川柳りーふ158号掲載)