長らく積んでおりました一般小説を1冊崩しました。
一般小説といいましても、
男同士の関係を描いたものであるということでの購入です(笑)
(なのに何故積んでた…というツッコミはナシの方向でw)

良かったです!
ぶ厚い本なのですが、
あまりに心を揺さぶられたので
感想が全くまとめられなくて、
読了後すぐに再読をしてしまったほど。

実は、この本、すごく時間をかけて読んだのです。
初読、再読、合わせて2週間近くかかりました。
その理由は仕事のせいで疲れ切ってたというのもあったのですが、
それだけではなく…。

高村さん初読みだったからか、その文章になかなか馴染めず。
さらには、韓国名や中国名、中国語が頻繁に出てきたのと、
拳銃のパーツや仕組みが詳細に描かれていたりもして、
前半はかなり手間取ってしまいました。

でも、拳銃、薬、殺し屋、国際的政治の絡んだ裏社会といった、
私のツボが盛りだくさんであり、
町工場が舞台というのも私の中で高ポイント
(「下町ロケット」の影響大w)だったので、
時間をかけても読み進める気は満々でした。

この物語がなぜ「李歐」というタイトルなのかにも
とても興味を引かれましたし。

なるほど、李歐は、
魅惑的で心を惹きつけてやまない印象深い男でした。

そんな男と、主人公・一彰の、
離れてもなお強く繋がる心と心を、
切なくも美しく描いた物語でありました。

桜の木というモチーフも
物語の世界を幻想的に彩っています。

一彰と、さまざまな在り方で関わりを持つ
登場人物たちとのエピソードの数々にも心を掴まれました。

そして、ラストがまた感動的なのです!

一般小説で読む男同士の愛って
本当にいいですねー♪

お気に入りの1作となりました。
また、再読したくなりそうです。
桜の季節に読むと良さそう…((・´∀`・))ンフッ♪

と、前置きで長々と書いてしまいましたが、
この後に読メにあげた感想が続きます(笑)

李歐 著者:高村薫
講談社文庫 非BL作品 1999年2月
★★★★★涙
李歐 (講談社文庫)/講談社
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◆あらすじ(裏表紙)
惚れたって言えよ――。
美貌の殺し屋は言った。
その名は李歐。
平凡なアルバイト学生だった吉田一彰は、その日、運命に出会った。
ともに二十二歳。
しかし、二人が見た大陸の夢は遠く厳しく、十五年の月日が二つの魂をひきさいた。
『わが手に拳銃を』を下敷にしてあらたに書き下ろす美しく壮大な青春の物語。 ◆


感想は読メからコピペしたものを一部修正しています。

心が薄い膜に覆われているような印象の主人公・一彰。
そうなるのも無理はないと思える幼少時代が痛々しい。

その過去が一彰をきな臭い国際的な裏事情に
巻き込んでいく中、関わった人物たちが彼の心に
一つ、また一つと色を落としていくような展開に引き込まれた。

そして、李歐が一彰の心に刻んだものは
強く、深く、ある意味ファンタジックでもあり。

「君は大陸の覇者になれ。ぼくは君についていく夢を見るから」
という一彰の心と同化しそうな勢いで読んでた私は、
二人が迎えたラストに心が震えた。

私にとってこの作品は、切なくも壮大な恋物語です!

李歐と一彰のエピソードは数少ないけれど、
どれもがとても印象的で心に響いた。

また、守山との日々は過去もその後も胸に沁みた。

そういった描写の数々に時に涙したりもして…。

腐本読みの私ですが、
一般ジャンルでのお気に入り作品が
また増えました。

(読了日2016/2/11)

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