『花がふってくる』のスピンオフです。
『花が~』の脇役2人が
本作でもしっかりと脇を固めています。
メインカプは全くの新キャラで。
そしてタイトル、『サーカスギャロップ』。
これについては作中に説明があります。
作中におけるサーカスギャロップは
比喩的表現でも使われていますが、
実際は、ピアノの自動演奏のための曲だそうです。
楽譜にしたら、音符が重なりすぎて真っ黒になるとか。
人間が弾くのは不可能だとか。
で、那義はyoutubeで聴いてみた!
↓
http://www.youtube.com/watch?v=0fiNMtpX-Ak
うん!すごい!
主人公・日下の混乱はこんな感じだったのだと納得www
前作のレビュはコチラ
↓
花がふってくる
サーカスギャロップ 著者:崎谷はるひ イラスト:今市子
ダリア文庫 BL小説 2010年10月
★★★★
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◆あらすじ(文庫裏表紙)
平凡な会社員の日下は、結婚も考えていた美久からの誤メールで、彼女の浮気を知る。悩む日下の元に阿東という男から「会って話そう」と連絡が。美形で色気のある阿東に日下は圧倒されるが、彼との話で更に別の浮気相手が浮かびあがり、互いが被害者だと気づき意気投合。美久への対処を相談する内、阿東がバイだと知り、彼は「好きなんだよ。あんたみたいなタイプ」と言い出し…!? ◆
とんでもない女の所業がたくさん出てきます。
人物そのものの登場頻度は低めですが、
メールの内容で言動が描写されてます。
これがヒドイ!
那義、女が地雷ですが、
ここまで突き抜けた電波だと、
逆に全然大丈夫でしたwww
美久には日下を含めて3人の男がいる。
結婚は日下と、
恋愛は阿東と、
Hは第三の男。
誤メールはどうやらこの第三の男の仕業のようですが、
この一件がどんどんエスカレートしていく中で
日下と阿東の距離が縮まっていくのです。
美久はいわば、日下と阿東をくっつける
重要なファクターなんですよね。
だから、彼女が暴走すればするほど
効果はアップしていくwww
面白い展開ですー。
ラブが足りない、エロが足りない
というのがこの作品の評価に多いです。
確かにHはラストに1回きりです。
でも、那義は序盤からラブは感じてました。
日下と阿東が出会ったときに、
パニックを起こした日下が泣き崩れるのですが、
この時の阿東の表情の描写に、
伏線の匂いを感じたのです。
それ以降、阿東の描写が積み重なる度に、
その予感が強くなっていくので、
読んでて胸がキュンキュンしてたんです。
だから阿東の告白が来た時、
小躍りするほど嬉しかった!
やっと来たか!ってwww
終盤にある、阿東の日下への想いの軌跡語りは
全て伏線部分で感じ取っていたので
すごく納得がいきました!(餌付けもされてたしw)
うんうん!うんうん!って感じで(o^-^o) ウフッ
もちろん、日下の方は
自分の気持ちには無自覚でしたけどね。
でも、嫌じゃない。
阿東が気になる。心配。嫉妬する。
という、ラブ要素に変換できる感情は
日下にも見え隠れしてました。
阿東に突然キスされるシーンがあります。
このシーンがすごく好き。
日下の脳内サーカスギャロップ状態が可愛くて!
このお話は、主人公たちの人物像と、
彼らが恋に落ちていく過程が
たっぷりと描かれている作品なので、
Hそのものが少なくても、
心情描写の部分で十分萌えて読んでいました。
直截なエロを求めて読むと不満でしょうけれど。
Hシーンは、
あればあったで楽しむけれど、
軽いなら軽いでも全然かまわない。
ただし、心情描写で
ガッツリ読ませてくれることが必須。
というのが最近の那義なので、
この作品も十分に楽しめました。
とても気に入っています。
スピンオフであるということで
『花がふってくる』にも出てるキャラは
佐伯と理名です。
理名が涼嗣と別れて3年後のお話なのですよ。
涼嗣と秋祐は名前と話題でしか出てこないですが、
佐伯も理名も二人の関係を理解しているのがわかります。
理名がとてもいい女になってます。
元々カッコイイ女性でしたが、
そこに柔らかさが加わってさらにステキに!
崎谷さん、いい女を書くのが上手いですね。
そしてもうひとり!
他レーベルの作品のキャラも名前だけ出てきますよね!
阿東が相談した弁護士!
あのシリーズの攻めですよね?
崎谷さんのあとがきには何も触れられてないですが、
彼ですよね!
阿東への、というか日下へのアドバイスも、
あの作品での事件を思い出しますし。
こういうリンクを発見するとなんだか楽しくなります♪
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