篠塚にーちゃんの『最果ての空』を読む準備として再読しました。
あああぁよかったぁ。
私の中では『エス』と『デコイ』は
一連の作品という位置づけになってます。
この作品は『ｴｽｼﾘｰｽﾞ』とリンクしていますので
宗近と篠塚が出てきます。
椎葉はすれ違うだけで名前も出ないですが。
時系列では『ｴｽｼﾘｰｽﾞ』の後のお話です。
宗近の弟・東明が組長をしている暴力団が
その後どうなったのかもわかります。
デコイ囮鳥 著者：英田サキ ｲﾗｽﾄ：奈良千春
デコイ迷鳥 〃 〃
大洋図書ＳＨＹﾉﾍﾞﾙｽﾞ
★★★★★
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◆あらすじ
「あんたにとって、俺はなんなんだ？」 銃を手に意識を取り戻したとき、安見亨はそれまでの記憶をすべて失っていた。 俺は誰だ？ この銃は？……？ 自分に怯える安見に名前を教え、優しいけれど得体の知れない闇を感じさせる男、火野。 安見は何かから逃れるように火野に溺れていく。 一方で、高仁会前会長の殺人事件をめぐり、ある男たちが呼び出されていた。 関東侠和会に属する那岐と加賀谷だ。 那岐は加賀谷を誰よりも必要としていたが、男としての愛情は受け入れることができずにいた。 交錯する過去と現在。 そして、因縁。 男たちの闘いが始まる!! ◆
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◆あらすじ
「俺はお前を信じてる。お前は俺を裏切ったりしねぇよな?」 関東侠和会の那岐には誰にも言っていない過去があった。高仁会前会長の殺人犯を探す最中、過去の亡霊ともいえる男と再び顔を合わせることに！ 一方、記憶を失っていた安見は、自分の上司と名乗る男と会い、思いがけない事実に戸惑っていた。 自分のは火野が必要だ。火野がいなくてはならない。しかし、その関係は偽りのものだった!? 裏切りと真実。希望と絶望。縺れ合う憎悪と愛情。そして絆。 男たちの想いの行方は……!! ◆
過去にも一応ﾚﾋﾞｭあげてるのですが
ほとんど何も書いてない状態なので（何故だ？ｗ）
ここでまとめてみます。
人を撃ち殺した後といういきなりなお話の始まりが
物語のﾀﾞｰｸさを予感させてくれます。
過去に縛られ
刹那と永遠の狭間を行きつ戻りつしているような
火野、安見、那岐。
加賀谷だけは現実にしっかりと足を下ろしている人です。
火野×安見、加賀谷×那岐という
２つのＣＰが織り成す物語ですが
火野と那岐には過去に深い繋がりがあるのです。
その呪縛から逃れたくても逃れられない那岐。
火野は心の内を見せない人なので
終盤にならないとその想いがわかりませんが。
そして記憶を失ってる安見もまた
火野と那岐が過去に犯した罪と繋がっていて…。
記憶を失った安見は、
殺し屋である火野の得体の知れない闇に怯えながらも
雛鳥の刷り込みのように火野に従属していきます。
それが不安から逃れる術でもある。
記憶を取り戻す前と後の安見の人格の違いを思うと
取り戻した方がよかったのか悪かったのかわかりません。
取り戻した記憶はあまりにも辛いものですし。
火野と那岐は幼い頃、兄弟のように暮らしていたのです。
那岐にとっても火野にとっても
お互いがすべてだった。
でも過去の事件をきっかけに
那岐が火野の元から逃げ出してしまいます。
心も身体も切り裂かれるような痛みを植えつけられて。
那岐の過去を知らない加賀谷ですが
過去も今も那岐の何もかもを引き受けたいと思ってます。
火野によってﾄﾗｳﾏを植えつけられた那岐は
加賀谷を必要としながらも
受け入れることができずにいます。
それでも那岐の傍にいることを誓う加賀谷。
加賀谷の愛はすごく深いです。
火野の抱える闇も深くて
愛情は薄れてしまうが
憎しみは消えることはない。
いつか愛情より憎しみが勝った時には
殺してくれてもかまわないと言うんです。
火野にとっての那岐と安見の存在がなんなのか
終盤になってやっとわかってきます。
やはりこの人はかなり歪んでいて
一括りに『愛情』とは呼べないような…。
んで、肝心の篠塚にーちゃん。
エスからずっと引きずってる思いが
ここでもまた辛い結果になってしまっています。
――大事なものは、
いつもこの手の中からこぼれ落ちていく。
誰かー！兄ちゃんを幸せにしてあげてー！
『最果ての空』で幸せになってるだろうか？
なんか不安。。。
奈良千春氏の絵、いつも書いてますが
素晴らしい！
特に火野！
めっちゃ色ぽくて妖しくてキケンな香りがﾌﾟﾝﾌﾟﾝのいい男です～
ﾎﾟォ･゜+゜･*（●´ェ｀●)*･゜+゜･ﾎﾟォ
って、私、那岐も好きなんですが❤
私のＨＮの名字、那岐からつけてますもん（*◨◧∀◨◧）ｴﾍｯ
岐の字は義に変えましたが。
なんか『ﾅｷﾞ』って響きが好きだな～って。
全ｻで手に入れたデコイの番外編小冊子『さくら』も
再び読んだのであとで感想など記事上げするかもしないかも。
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