春の泥 著者:水原とほる イラスト:宮本佳野
徳間書店キャラ文庫 BL小説 2009年8月
★★★★
春の泥 (キャラ文庫)/水原とほる
¥570
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◆あらすじ◆
中学受験に失敗して以来、自分を卑下し気持ちが後ろ向きになってしまっている和貴。
弟・朋貴は優秀で、親の期待を一心に受けている。
家の中での自分の立ち位置を見失い、そのいたたまれなさからなのか、懐いてくる弟が疎ましくなって邪険に扱うようになり、いつしか口を利くこともなくなっていた。
家を出るはずだった和貴だが、両親が海外出張に出かけたその日の夜、弟に手足を縛られ犯されてしまう。
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ホンマもんの近親相姦モノです。
血の繋がった実の兄弟っていうのは逃げ場がないから重いですよね。
でも、私は好きですが。

春の泥というタイトル通り、まさに泥沼。
でもその泥は温かくて居心地がいいのですよ。

弟は兄に対する恋愛感情をストレートにぶつけてきます。
しかも無理矢理兄をねじ伏せて。
DVありです。鬼畜でドSな弟です。

独占欲と嫉妬からきてるのでかなり痛い。
兄のことが好きで好きで、欲しくて欲しくてたまらないのですよ。
温かい春の泥の中で兄と二人埋もれていたいのです。

兄の心にも弟への愛があるから、泥の中に沈んでいくのですが、それでも禁忌を犯したという理性のカケラが自分自身を責めるのです。
泥の中から出るべきだ、出なくては、と思いながらも、出ようとすると弟に引きずり込まれ、引きずり込まれてしまえば泥の中はやはり温かく・・・。
泥の中から救い出してくれそうな人も現れるのですけどね。。。

もうこの二人、泥の中からは出てこないのでしょうね。
兄ちゃんの方は、泥の中でいつまでもぐるぐるしていそうですが、でもやっぱり出る気はないと思う。

那義個人的には磐国が好きです。
兄ちゃんも磐国とならもっと違っただろうに…と、思いつつやっぱりお話的には弟を取るべきかw


水原とほる氏の作品、初めて読みました。
うん、この作品に関しては、好みの作風です。
重いのとか、薄暗いのとかも好きな那義なのです。
まだ1作だけなので、これからいろいろ読んでいきたいと思います。



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