新橋の火事を起こしたブログの暗号解読 | 「意識低い系」より「高い系」

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書籍化のスカウト待ってま~す♡ノンフィクションライターが書いているフィクションって言いたくなる物語

ブログを数人で書いているパターンはいくつかある。
ある日突然、

「よろしくお願いします」

と書いてブログを放置すると、明らかに違う文体の人間がなりすましてブログを書いているパターンと、数人でシェアして書いているパターンと、なぜだかソウルメイトと呼ぶと聞いたことがあるが、突然他人のブログに侵入できることがある。侵入すると、数字を書き換えたり漢字を変えたり、ちゃんと書いたつもりの文が書いた覚えのない文に代わっているなど、一方通行のソウルメイトが存在している。
文章を変えて何かを伝えようとしているが、替えてまで伝えなければならないほど重要な内容だったことは無かった。

集団でブログを始めたばかりの人間をバッシングする場所に長くいすぎたウーは、少々のバッシングには慣れてしまった。ところが、ウーをバッシングしていた相手にウーと同じくらいのバッシングを与えると、泣きながら電話してきて何とかしてほしいという。人間という生き物はなんて身勝手なんだとつくづく冷めるウーだった。

ある日のことだ。
当時、読んでいたブログのひとつに、新橋炎上を望んでいると読めたブログがあった。ギョッとしている間もなく、夕方のニュースで新橋はボヤを起こし、消防車が何台も集まったという出来事が起こった。すぐにウーは現場に駆け付け、本当に火事が起こったのか確認に行った。
本当に火事が起こっていて、人気の店が炭火焼になっていた。

暗号文が読めるようになったと気づかない暴言集団が散々なことを言いながら
ブログのペタを残すことはもう最近は少なくなった。
暴言集団はなぜ暴言を吐いていたのか。
初期段階では、自分の悪口が書いてあると感じるブログは誰もが気になる。
心細くなり、世間的に自分に問題があるのか精神的に弱らせるためである。
弱ったところで、遊びでしたと言い訳して仲間意識を芽生えさせる。
2次段階では、仲間に引き入れた新人をバッシング傭員に育てる。
例えば新しく公式ブログを書き始めたタレントなどは格好の餌食である。
新入りタレントブログの読者になり、実名を出さずにバッシングをすればいいのだ。
3次段階では、バッシングを書いているようなていで、暗号を書くように仕向ける。
暗号が書けるようになったら、バッシング傭員卒業し、様々なジャンル、例えばアフィリエイトの文章などを書かせたていで、暗号を書かせるのである。

なぜこのようなことが必要になったのか。
最初に始めたのは出版社の人間だった。
さんざんやめろと注意されていたが、彼女は辞めなかった。
彼女が書いた文は、華やかな表情と冷たいぞっとするような暗号が秘められていたので、
指示しているものは今も多い。
この時期から、ウーはセレブ気取りの母親ブロガーが大嫌いである。
彼女はいくつもの呼び名があった。
おでこが広いからでこ
バンビのように愛くるしい瞳だからバンビ
いつもグレーの服を着ていたからグレー
彼女がこっそり書いていたブログはいつも青かったので朝青龍と呼ばれていたこともあった。
白鵬と朝青龍時代の話は、かなり思い出に残っている。
彼女の対抗馬に白鵬がいた。
白鵬は、庶民の出と言われていたが、高学歴だった。
汚い手を使わなかったので彼女を指示した人も多かった。
ウーは何度も白鵬と向かい合わせに座らせられ、
げっそりしていた。