りーちゃんは夜寝るのが遅めで、それゆえ朝起きるのも時間がかかる。たいていはダディがりーちゃんに「うぅ〜ん」をしまくって、ご機嫌をとりつつ、起きてもらう。


朝ごはんは、その時間帯に決定される。起こしながら、両親が「何食べたい?」と尋ねるのだが、なかなか素直に応えてくれないりーちゃん。たいていは「もっち」か「そうめん」なのだが、この日の朝はなぜか、最初に「そうめん」と答え、マミが準備し始めると「もっち」に変わってしまった。


「え?そうめんじゃないの?」とダディが何度か尋ねるのだが、りーちゃんは「もーう、もっちぃ!」と野太く怒気を含んだ声で答える。仕方がないので、朝ごはんは餅とそうめん両方になった。


餅は普通の切り餅だが、そのままだとりーちゃんが食べづらいので、ママが細かくちぎってあげる。さらに醤油をつけて海苔で巻いてあげるのである。それを見ていたりーちゃん、醤油があまりついてない一切れを見つけて、お皿ごとダディの方へ近づけた。どうやらダディにやって欲しいようだ。


その時なんとりーちゃんが、「ほーら、やっていいよ」と一言。とても人に物を頼む態度ではないが、あまりに面白くて両方揃って大笑いしてしまった。


結局、そうめんと「もっち」でいつもより多めの朝ごはんを平らげたりーちゃん。そのまま元気に学校へ向かいました。