旅行から帰ってきたりーちゃんは、そのまま夏休みに突入した。というより、旅行の日から勝手に少し早く夏休みに入った。


りーちゃんとダディは帰ってきたものの、マミはまだ沖縄でお仕事中である。ダディも仕事などがあるため、ダディ方のばあばの出番となった。両親の留守中、りーちゃんを見ていただくのをお願いしたのだ。片道30分くらいのところに住んでいるので、いつも大変助けられている。とてもありがたい存在である。


しかもマミが出張中ということで、二日連続でのお願いとなった。それも1日目は夜にダディの会合があったので、かなり深夜までお願いすることになった。翌日の朝も早く、本当に申し訳なかった。


面倒を見てもらうだけではなく、昼食や夕飯を買ってきてもらったりもした。二日目の夜はダディが遅い見込みだったので、近所のファミレスにりーちゃんとお兄ちゃんを連れて行ってくれることになっていた。


ところが、ダディの帰りが思ったより早く、4人でファミレスに行くことに。しかしりーちゃんがなかなか言うことを聞いてくれない、ばあばが「食べに行こう」と誘ってくれても、「おうち、たべたい!」とハッキリ拒否。「こんなにハッキリ断られたのは、初めてよ〜」とばあばは少し悲しんでいた。


結局は一緒に食べに行ったりーちゃんだったが、ダディから「ばあば、悲しくて泣いちゃったよ」と言われると、心配そうな表情でばあばを見つめる。「大丈夫だよ、ほんのちょっとだけ悲しかっただけよ」とばあばは言っていたが、それでもりーちゃんは心配そうに見つめて、ばあばに優しく話しかけるのだった。


食事の後はばあばを駅まで見送ったが、りーちゃんは罪悪感があったのか、いつも以上に「ばいばーい!またね」とばあばに言い続けていた。ばあばも笑顔で応じていた。ばあばもりーちゃんのことが大好きで、とても可愛がってくれるのである。


ダディが帰ってきて強引に連れていかれそうだったから、ばあばに対しても、いつも以上に強い態度になってしまったのだねぇ。りーちゃんの心配する表情が、とても印象深かったのでした。