これまでにも何度か書かせていただいているが、りーちゃんはどのような服を気に入るか、予想不能である。


体が締め付けられるような服、特にサイズが小さくなってしまった服などは、着心地が悪いのではないかと思うのだが、「ああああ、せーまーい〜」などと言いながら無理矢理着る(ちなみにりーちゃんは、キツいを狭いと言う)。お気に入りは「せまく」なっても高い頻度で着続けるのである。


それなら、と親達が体にピッタリとした、りーちゃんのお気に入りの服に似ているものを購入すると、今度は着てくれなかったりする。そのリスクが怖いので、ここ数年、りーちゃんには高価な服を買っていない。


そんな中、同じマンションで1学年上の、同じダウン症のお友達がはいていたズボンが、長ズボンなのに涼しげで、りーちゃんにも購入することにした。そのお友達のママさんからもおすすめで、マミがりーちゃんの好きそうな紫色のものを買って来たのである。


長ズボンだし、体にピッタリとした形ではないため、りーちゃんが気に入ってくれるか不安だった両親。しかしりーちゃんは気に入ってくれたようで、しょっちゅうはいている。


脚が出るミニスカートやショートパンツ、あるいは体にピタッとしたスパッツが好きなりーちゃんだけに、ここまで気に入ってくれるのは意外である。そしてますます、りーちゃんの服の好みがわからなくなる、マミとダディであった。


さて、ここまで気に入ってくれるのであれば、もう一本買っても良いかねぇ、と話していた夫婦。マミがりーちゃんにそのことを話し、「何色がいい?」と尋ねると、元気良く「むらさきー!」と答えたりーちゃん。いや、今はいているのがその紫なのですよ…。


「紫は今持ってるから、他の色かな?黒はちょっと暑そうだから、水色かな?何色がいい?」とさらに質問を受けたりーちゃん。今度も即答で元気良く、こう答えた。


「あかむらさきー!」


りーちゃん、本当に紫系が好きなんだねぇ。まあ、水色にしますかな…。