(前回までのあらすじ:マミの出張にあわせて北陸旅に来たりーちゃんとダディ。その2日めのことです。)
さて、福井県イチ、いや北陸イチといっても良いかもしれない、子どもたちが大喜びする施設はなんでしょう。それはやっぱり、福井県立恐竜博物館ではないかと。2日めの予定はここに決めていた。
宿からは1時間くらいの見込みだったが、途中でだんだんと雪模様に。最初は路肩にちょっと雪が残っているくらいだったのだが、山の方へ進むにつれてどんどんと降雪量、積雪量が増えていく。路面も雪で覆われてしまい、ダディの運転も思いのほか緊張を強いられたのだった。
博物館周辺は一面の雪景色。首都圏の平地ではなかなかお目にかかれない、スキー場のような雪。りーちゃんも珍しいのか、道中では窓の外をジーッと見ていた。屋外に展示されている恐竜の像たちも、雪が積もってしまっている。恐竜が絶滅する頃の光景は、こんな感じだったのかもしれない。
駐車場から館内に入るのも一苦労だったが、入ってしまえばそこは近代的な、とても広い建物だった。入場口は最上階にあって、そこからエスカレーターで一気に4フロア下がっていく。一番下まで降りると、いきなりティラノサウルスが手や尻尾を動かしながら、咆哮をあげてお出迎えしてくれる。
さあ、いろいろな展示を楽しむぞ、と初来館となる両親もワクワクしていたのだが、りーちゃんはティラノさんにロックオン。その前から全く離れようとしない。ほら、あっちにも恐竜さんいるよ、見に行こうよ、と親たちが促すも完全無視で、しゃがみこんでしまった。
以前のブログにも書いたが、りーちゃんはお兄ちゃんの影響で小さなころからジュラシックパーク/ワールドのシリーズをよく見ている。DVDからYouTube等に変わっても、いまだに見ていることがあり、恐竜のマネをして吠えたりもしている。りーちゃんは恐竜も大好きなのだ。その中でもティラノさんは花形級のスターと言えるだろう。夢中になるのも無理はない。
動くティラノサウルスはやっぱり怖いようで、ダディが近くに連れて行こうとすると拒否する。それでも延々と30分くらいはそこにいただろうか。実はこの時、オムツに用をたしていたようで、ズボンに小さなシミができていたので、マミとダディは一刻も早くトイレに連れて行きたかった。
かなり長くその場にいたので、しびれを切らしたダディが無理やり連れて行こうとすると、「うーぎゃ!」と叫ぶりーちゃん。館内はドーム型になっていて叫び声はよく響く。恐竜たちの咆哮に混ざって、りーちゃんの叫び声も何度もこだまするのであった。
「りーちゃん、ラプってる(ラプトルのように暴れている)ねぇ」と半ばあきらめるマミとダディ。結局トイレに入ったのは、入館してから1時間後くらいだっただろうか。ティラノサウルス以外の展示でも動く恐竜が何体かいて、りーちゃんは歩きながらそうした恐竜に遭遇するたびにビクッと驚く。あまりにコミカルなので、恐竜よりもりーちゃんばかり見てしまうマミとダディであった。
「今日は新種の恐竜の声が響いているなぁ」と常連客さんの感想があったとかなかったとか。
動くティラノサウルス。なかなかの迫力です。
外はものすごい雪。このドームの中でりーちゃんはラプっていました・・・。

