最近のりーちゃんは、暴走族になっている。

 

何のことかと言うと、朝の登校時に自転車置き場まで、歩かずにおもちゃのバイク(足けり乗用玩具というもの)で向かうのである。

 

小学生の頃、毎朝のように乗っていた時期があった。当初はお兄ちゃんんお古を使っていたのだが、だんだんサイズが合わなくなり(つまりはりーちゃんが成長したので)、クリスマスプレゼントに黄色いバイクを購入したことがあった。

 

今ではお兄ちゃんのお古は処分されて、この黄色いバイクのみになっている。ある程度りーちゃんが成長した時に購入したので、それなりに大きいのだが、それでも対象年齢は5歳くらいまでだったと思う。中学生になってからほとんど乗る機会はなかったのだが、ここ1~2週間はやたらに乗りたがっている。

 

ちなみにりーちゃんは現在、12歳。身長は140㎝を超え、体重も40キロを超えた。それでもなんとか乗れてしまっている。耐久性も問題ないように見える(が、いつか壊れてしまうかもしれない・・・)。

 

そうは言っても他人の目にはやや奇妙に映るのだろう。朝の登校の時間帯は、同じマンションの多くの小学生ともすれ違う。低学年のお友達が、「このお姉ちゃんは大きいのに、なぜこんな乗り物に乗っているのだろう」という顔で見ていることもしばしばだ。

 

「暴走族」とは書いたものの、実際に他人に迷惑をかけるような暴走をするわけではない。りーちゃんの脚力なのでスピードはさほど出ないし、ダディが密着マークして事故のないように気をつけている。

 

では何が暴走なのかと言うと、まずは走行ルート。自転車置き場まで真っすぐ向かってはくれない。マンション内の庭のようなところで、木の周辺をぐるっと一回りしてこなければ気が済まないようだ。さらに自転車置き場の手前では、少し低くなっている砂利のスペースに入り込まないと、やはり気が済まないようだ。

 

暴走はさらに続く。自転車置き場の手前に階段があるのだが、そこも自らバイクを抱えておりないと気が済まない。砂利スペースに入ったせいでバイクの車輪は汚れており、りーちゃんが抱えて持つことで車輪の汚れは服も汚す。せっかくかわいい洋服を選ばせたのに、とがっかりするダディである。

 

自転車置き場でもわざわざ遠回りするようなルートを取り、最後は古い自転車のカゴにバイクを収納するまでが、りーちゃんの朝の暴走ルーティンなのである。

 

実際にはバイクに乗ったほうが歩くよりも速いと思うのだが、こんな感じなので自転車に乗るまでに要する時間はむしろ長くなってしまう。結局、スクールバスの集合場所まで、ダディが全速力で自転車をこぐことになるのである。

 

かなり前のブログでご紹介したが、りーちゃんの3度の家出(脱走)は、いずれもこうした足けり玩具に乗って出かけてしまったものだった。最後の家出から何年も経っているが、黄色のバイクには念のため、住所を書いてある。

 

りーちゃん、いつになったらバイクを卒業するかねぇ。「30歳くらいになっても乗っていそうだよね」と冗談を言い合うマミとダディ。いや、冗談で済むかなぁ・・・。