(前回のあらすじ:ダンス教室の帰りに中華街に寄ったりーちゃん。美味しいものを食べ、思い付きで登ったマリンタワーでは偶然にも花火を見ることができ、これから帰るところです。)
花火を堪能して地上に降りてくると、りーちゃんが思い出したように「こおりは?」と言い出した。食事の前に食べたいと言っていたかき氷のことである。まだ覚えていたのか・・・。
最初は、駐車場からできるだけ近いところでマミがかき氷を買ってきて、帰りの車の中で食べてしまおうかと思っていた。しかしそれらしきお店はすぐには見つからず、結局中華街の中へと戻っていく我が家ご一行。だいぶ賑やかな雰囲気の交差点で、かき氷のお店にたどり着いた。
中華街だしマンゴーが良いかと思ったが、りーちゃんの希望はイチゴ。氷はかなりふわふわで、イチゴの果肉も入っていてとても美味しかった。最初はマミやダディがお皿を持って、りーちゃんがスプーンですくって食べる、という感じだったが、いつの間にかりーちゃんがお皿を持って離さない。
結局、りーちゃんはお店の前で通行人の邪魔にならないようにしゃがんで、お皿を抱えながら最後まで平らげたのだった。最後はジュース状態になっているのを、お皿から直接飲み干した。もちろん、優しいりーちゃんは独り占めせず、時々マミとダディに「あーん」してくれた。
思いのほか中華街周辺に長居したりーちゃんだったが、ようやく帰路に。駐車場に降りるエレベーターのところで、優しそうな老夫婦が「乗りますか?」と声をかけてエレベーターを止めて待ってくれた。ありがとうございます、と言いながら駆け込むマミとダディ。ダディがりーちゃんに「ありがと、って」と言うように促すと、りーちゃんが優しい声で「ありがとね」と声をかける。お二人そろって目じりを下げてニコニコしながら「どういたしまして」とおっしゃってくれた。
駐車場では、管理人室が意外と遠かった。そして地下の駐車場は昼間の熱気が去らず暑いまま。汗だくになってたどり着いて、障害手帳で割引を受ける。管理人のおじさんはちょっとコワモテな感じだったが、去り際にりーちゃんにあめちゃんをくれた。思いがけないサービスにお礼を言う両親。りーちゃんもちゃんと、「ありがと」と言えたのでした。人は見かけによらないものですなぁ(失礼な発言ですみません!)。
この日は大好きなダンスのあと、行列ができるお店で美味しいご飯を食べて、偶然にも花火を楽しんで、たくさんの人に優しくしていただいて。りーちゃん、とてもハッピーな一日になりましたね。