これまでのブログを読んでいただいた方はよくご存じだと思うが、りーちゃんは基本的に「ビビり」である。良く言えば慎重な性格だ。

前回のブログで書いたように、モルモットはなんとか触ることができたのだが、これは奇跡的なことである。もっと前にご紹介したように、道端で犬を見ると「かわいいねぇ」と言いながら近づき、飼い主さんに「こんにちは~」と愛想良く挨拶するものの、犬そのものにはけっして触ろうとしない。

モルモット以外で何とか触ることができた動物と言えば、宮古島での猫くらいだろうか。動かずにじっとしていてくれたので、なんとか触れたという感じだった。モルモットにしろ、ほとんど動かないでくれるものであれば、なんとか触れるようだ。我が家では生き物を飼っていないので、慣れていないというのはあるが、それにしてもビビりすぎだと思う。

そんなりーちゃんなので、虫は大の苦手である。

まず、蚊やハエ、蛾はもちろんのこと、ちょうちょまで、虫が飛んできたときは「うわっ、うわっ」と言って顔を背けながら腕をぐるぐると回し、半狂乱になる。道を歩いていても、アリさんの行列などがあるとそこで止まってしまうので、親が手をひいて大きく迂回することとなる。

ダディは素手でセミを捕まえたりするので、夏場は洗濯ものにセミが止まっていることもあり、捕まえて家の中に連れてくることがある。りーちゃんの近くにまで持ってきて、反応を楽しむという意地悪なことを、たまーにしてしまうのだ。もちろんりーちゃんは怖がって、「もーいい、もーいいの」などと言いながら逃げてしまう。ちなみにセミを持ち込む行為は、マミにも大変不評である。

ある日のこと、我が家にしては珍しくホットドッグなどを食べていたのだが、順調に食べていたはずのりーちゃんが突然、食べかけのホットドッグを皿に置いて、テーブルから後ずさりしながら離れてしまった。「むーし!むーし!」と訴えているのだが、マミもダディも虫を発見することはできなかった。

刻んだピクルスが入っているので、もしかしたらそれが虫に見えたのかな、と思い、「この緑はきゅうりだよ、虫じゃないよ」「キュカンバーだよ、ハンバーガーに入っているのと同じだよ」などとなだめるマミとダディ。しかしりーちゃんは納得せず、お皿に近づこうとしない。ホットドッグのソーセージやパンを一生懸命見る両親だったが、異常らしきものは何も見られなかった。

おかしいなと思っていると、ついにマミが発見した。お皿のふちに黒い小さな虫(コバエの赤ちゃんのようなもの)がくっついていたのだ。それを取り除いたら、ようやく食事を再開したりーちゃん。やっぱり嫌いなものだから、目ざとく見つけるのかねぇ。

りーちゃんが一生懸命訴えかけていることを、我々両親が理解できず、頓珍漢なことを言ってしまう、ということは今回に限らず、実はよくある。マミもダディもりーちゃんの一番の理解者のつもりでいるのだが、まだまだ修行が足りないようだ。