さて、雨中のバーベキューを何とかしのぎ、お腹が満たされたりーちゃん。いよいよ川遊びの時間である。

 

「じゃあ、川で遊ぼっか?」と聞かれて「うん!」と答えるりーちゃん。やる気満々で、まずは自ら水着に着替えようとしたが、この時点ですでに服もかなり濡れているので、今回は服のまま足だけ川に入ることにした。

 

今回は初めての場所だったのだが、岸壁から川までの勾配がきつく、少し距離もあった。そのため、川に降りるまでがりーちゃんにとっては一苦労である。「あああ」「ううう」と言いながら、斜面を降りるりーちゃん。ダディが手をつないで支えるのだが、それでもかなりの時間がかかった。

 

川そのものも流れが強く、りーちゃんが遊ぶのはちょっと難しいかな、とも思ったのだが、端から1メートルくらいのあたりに中州があり、そこは浅瀬になっていてりーちゃんでも大丈夫そうに見えた。やっとの思いで川にたどり着いたりーちゃんだったが、そこからさらにダディの手につかまりながら、なんとか中州に乗ることができた。

 

いよいよお待ちかねの川遊びで、りーちゃんが没頭するのは、やはり石を川面に投げ続けることである。1メートルにも満たない距離だが、石を投げ、ポチャんという音を聞いて楽しんでいる。見方によってはなかなか風流な遊び方(?)なのかもしれない。しかも延々と続けてストイックである。

 

実はこの日、お兄ちゃんが夕方に予定を入れてしまったので、早く帰りたいということに。そのためりーちゃんが遊ぶ時間も十分に取ることができず、しかし無理やり帰ろうとすればかなり嫌がるだろうな、と危惧していた。

 

実際に、「お兄ちゃんが帰らなきゃだから、そろそろ行くよ」とりーちゃんに促すのだが、石を投げることをなかなかやめてくれない。「じゃあ、それが最後ね、行こうね」と言って引き上げようとすると、「うーぎゃ!!」と叫んで強烈な拒否反応を示した。

 

これは時間がかかりそうだなぁ、と苦悩するダディ。その頃、「先に上がって片付けしてるね」と言っていたお兄ちゃんも、マミと片づけをしながら、「りーちゃんはなかなか上がってこないかもしれない」と話をしていた。

 

ところがである。いつもならまだまだ無理だろうと思うような早めの時間で、りーちゃんは何度目かの呼びかけに答え、立ち上がってくれたのだ。これにはダディもびっくりして、何度も何度も「りーちゃん、お姉ちゃんだねぇ。すごいねぇ」と褒め称えた。

 

思いのほか早く戻ってきたりーちゃんを見て、お兄ちゃんとマミもびっくり。「どうやって切り上げたの?」と聞くマミに、ダディは「自分から立ち上がってくれたよ」と答えた。

 

お兄ちゃんが行かなきゃいけないから、私も遊びを終わりにしよう、という状況を理解できたとしか思えない、今回のりーちゃんの行動。りーちゃんの思わぬ成長ぶりに感激したマミとダディ、そしてお兄ちゃんなのでした。