以前、「りーちゃんのトイレ」という題で、りーちゃんはいまだにオムツが取れていないことをご紹介させていただいた。
それから5か月、いまだに取れていないのはもちろん、トイレでの成功事例も数えるほどしかない。成功事例はいずれもデイサービスでのこと。最近、立て続けに2回成功した。1回目はたまたまタイミングよく、デイサービスに到着してすぐにトイレに入ったら、成功したとのこと。2回目はこの夏休み中、たまたまスタッフの方の時間に余裕があり、20分くらい一緒にトイレにいたら、最後に出たとのことだった。
ただ、これら2回についてもたくさん出たわけではなく、ほんの少しチョロチョロっと出ただけだという。そうは言っても成功には違いないので、このような実績を積み上げた先に、いつかオムツが取れると良いなとマミとダディは思っている。
実はその一方で、家のお風呂でしたことが何回かある。中学生になってから10回くらいあるだろうか。2歳くらいの頃にトイレでできていたのを除けば、今まではオムツにしかしなかったことを考えると、これもかなりの成長なのではないかと思っている。
学校でもデイサービスでも、あの手この手で戦略を練って、成功に導こうとしてくださっている。学校ではオムツとポリ袋を入れた専用の手提げを用意してくれて、トイレに行く時はこれを持っていこうね、と指導してくれている。習慣化されているのか、先生が「りーちゃん、先に行っていてね」と言うとちゃんとトイレに行って着替えているらしい。
デイサービスではトイレに行く動線をあれこれ考えてくれていた。りーちゃんが午後、学校ではほとんどおしっこが出ないという傾向を掴んで、入り口から入ってすぐのところのトイレに誘導してくれているそうだ。そのお陰もあって、2回の成功という素晴らしい結果につながった。
我が家に限らず障害児の親がトイレに頭を悩ませるのは、オムツ代がかかるからではない(もちろんそれもあるのだが)。一人でトイレができないと、働くことができないからだ。一般の最低時給が保証されるA型はもちろん、障害者雇用前提であるB型の作業所等でも、トイレを自分でできることがほぼ必ず条件となっている。
つまり、りーちゃんはこのままオムツが取れないと、ほとんどの仕事をさせてもらえるチャンスがない、いわば門前払いということになってしまうのだ。しかしながら当然、無理やりトイレに連れて行ってもできるはずがないし、トイレそのものを嫌いになっては元も子もない。学校、デイサービス、家庭の三者で、悩ましい日々が続いている。学校やデイサービスの先生方には、本当に感謝感謝です。
親としてはやはり、働くことというか、少しでも人の役に立つことを、将来、りーちゃんにしてもらいたいと思う。人の役に立って、感謝してもらえることというのは、人間が生きる活力を得るためにも必要なことだと、何かの本に書かれていた。
高校を卒業するまでに、トイレができるようになると良いなと、切に願うマミとダディなのです。