支援学校のスクールバスに乗る際は、少しワチャワチャする。

同じ集合場所から乗る生徒はりーちゃんを含めて5名。高校生のお姉さんは、いつも大きな声ではっきりと挨拶してくれる。中学2年生のお兄さんはりーちゃんと同じ小学校の出身で、りーちゃんのこともよく知っていて、いつも優しくしてくれる。りーちゃんともう一人、中学1年の女の子がいて、もう一人は中学1年生の男の子だ。

以前のブログでもご紹介したように、我が家は朝の出発時間がなかなか定まらない。スムースな時は良いのだが、服だの朝食だのでもめたりすると大きく遅れる。集合場所までは自転車で向かうのだが、家を出るのが遅れてバスを追いかける形になったことが2~3回ある。そんな時はペダルを猛ダッシュでこいで、ダディも朝からぐったりだ。

りーちゃんが乗る集合場所はこのバスの最初の地点で、その後3か所くらいを回って学校まで行く。日常生活をルーティン化するためだと思うが、生徒さんの席は決まっていて、りーちゃんも他の子たちも毎朝同じ席に座る。りーちゃんは同じ学年の女の子と隣同士である。

ときどき入れ替わることもあるのだが、基本的にはりーちゃんが窓側、もう一人の女の子が通路側、となっているようで、りーちゃんが後から乗り込むと、その女の子を通路で待たせてりーちゃんを先に行かせたり、狭い車内でワチャワチャするので、先生方(バスには運転手さん以外に2人乗っている)も大変だ。そのためか最近は暗黙の了解で、りーちゃんが先に乗り込むことになった。座る前にリュックを下ろして、座ったら目の前の座席の背もたれに先生がリュックをかけてくれる。

やはり安全性のためだろう、バスに乗る生徒さんは全員、シートベルトを締める。りーちゃんは以前ご紹介したようにシートベルトに抵抗はないので、その点では問題ない。

しかしつい先日のこと。バスの外から見送ろうとしていたダディは、事故を目撃してしまった。いつものように仲良く座席に座り、シートベルトを締めようとするお友達とりーちゃん。すると一瞬、ベルトが固かったのか、お友達が勢いよくベルトを引っ張り、その手がりーちゃんの顔面に激突!あまりに痛かったのか、顔を押さえるりーちゃん。お友達も先生もそのことに気がついておらず、りーちゃんはバスが動いてもひたすら顔を押さえ続けていた。ダディも先生に伝えたかったのだが、すでにドアは閉まった後で結局声をかけられなかった。

金具などがぶつかって傷などになっていたら困るな、やっぱり学校に連絡しようかな、などと心配にはなったのだが、結局何もできず。帰宅後のりーちゃんの顔には特に異常はなく、結果的には何事もなし。ただ、親としてどうすべきだったのか、やはり先生に声をかけるべきだったのかな、などと反省した。

それにしても、アクシデントに対して、ひたすら「うぅぅー」という感じで耐えていたりーちゃん。マミやダディだったら、突然の激痛に対して怒りの感情も湧いてきそうだったが、りーちゃんにそうした様子は見られなかった。ただただ耐え忍ぼうとするりーちゃんが、なんだか健気に思えたのでした。