りーちゃんは無事に(?)、中学校の入学式を終えました。いや、無事と言って良いのだろうか。

一つ上のお友達のワンピースを借りて、ノリノリで支援学校へと向かったりーちゃん。見学などで何度か来ているので初めての場所ではないし、誰よりも社交的なりーちゃんなのでおそらく問題ないだろうと、楽観的だったマミとダディ。

校舎に入ると、親子一緒の写真撮影があり、その後生徒は控室へ、親は入学式会場である体育館へと別れた。時間が来て、新入生入場。りーちゃんは3つあるうちの3番目のクラス。ちゃんと列を乱さずに歩いて入ってくるかな、とマミもダディもドキドキワクワクしていたが…。うん?いない?あれ?いなかったよね?とマミとダディ。でもまだこの時は、遠いから見逃してしまったかな、くらいに思っていた。

式の中では新入生一人一人、名前が呼ばれて、「はい!」とお返事するというコーナーが。中学1年生はなかなかお返事できず、りーちゃんも難しいだろうなぁと思っていたが、マミは何となく、りーちゃんらしき人物が名前に合わせて手を挙げていたのを見たような気がした。そしてつつがなく式も終わり、いよいよ新入生退場。今度こそは見逃さないぞとマミもダディも待ち構え、しかもラッキーなことに、新入生さんたちはかなり近くを通っての退場だった。

しかし、またしても、いない…。今度は見逃したはずはなく、ということは結局、会場に入ってこれなかったのだろうか。いったいどうしたのだろうと心配になるダディとマミ。入学式は高校1年生と合同なので、高校生も退場して、控室に様子を見に行こうと思った矢先。新入生の席に一人残っている生徒を、先生が二人がかりでケアしてくださっている。会場が静かになり聞こえてくる泣き声。え?まさか?りーちゃん泣いている?

マミとダディが慌てて駆けつけると、先生方に慰められながら、りーちゃんまさかのギャン泣きである。こんな泣きっぷりは何年振りだろうか、というくらいの泣き方。ディズニーの絵本だとか先生方がいろいろ持ってきてくださったのだが、涙も鼻水も泣き声も止まらない。この後はクラスごとに先生と生徒と親で全体写真を撮るということで、父母席にはまだ多くの保護者がいらしたのだが、りーちゃんの泣き声が延々と体育館に響いていたのだった。

時間はかかったが、ひとしきり泣いて納得したのか、写真撮影の時には復活したりーちゃん。クラスでのオリエンテーションなども順調に終え、帰りはまたニコニコで愛想のよい、普段のりーちゃんだった。ちなみに先生に確認すると、やはり入場の時は列に並んで入ることができず、遅れて着席したらしい。なので、名前を呼ばれて手を挙げたのはやはりりーちゃんだったのだ。

入学式から1週間以上経ったが、りーちゃんは毎日嫌がらずに学校に通っているし、先生とのノートのやり取りからも、楽しく学校生活を送っているようである。それにしても入学式のギャン泣きの理由はなんだったのか…。りーちゃんに聞いても答えてくれないし、謎のままである。