おかげさまで、りーちゃんは無事に小学校の卒業式を終えることができました!

ポイントは大きく分けて4つあった。①長時間にわたる式の間、きちんと座っていることができるか、②卒業証書を受け取りに行くことができるか、③受け取った後、舞台からどう降りるか、④会場となる体育館は寒いので、トイレのタイミングをどうするか。

特に悩ましいのが②である。支援級の先生が悩みに悩み、前日に連絡してくれた「策」はこうだった。「りーちゃん、練習ではすごく上手にできているので、大丈夫だとは思うんですけど、万万万が一、舞台に上がろうとしない場合、降りる階段の方が座っている位置から近いので、逆走の形で登らせても良いですか?」

もちろんマミもダディも異論はない。むしろ式の流れを止めてしまって申し訳ないとも思った。しかし先生にはさらなる「腹案」があった。

「万万万万が一、逆からでも登ってくれない場合は、校長先生が舞台から降りてきて、証書を渡す形でも良いでしょうか?」

なんと、そこまでしてくださるのか…。そうなった場合は式の流れが完全に切れてしまうのは明白だが、先生も熱かった。「やっぱり、式で証書をもらわないというのは、ないと思うんです!」もちろんこちらに異論などあろうはずはない。むしろそこまで考えていただいて、本当に感謝感謝である。確かにどんな形でも、卒業式で卒業証書をもらってほしいと、親としても強く思う。

そして迎えた当日。まず親として意外だったのは、卒業生入場の際に、3~5人ずつで舞台袖から舞台に入り、お辞儀をしていたことだった。確かにこの方式なら、生徒一人一人の姿をしっかり確認することができる。ただ、りーちゃんが他の生徒さんと同じようにできるかは別だ。

グループの最後に出てきたりーちゃんは、みんなと一緒にペコリとお辞儀をし、反対の舞台袖へと、最後はピョンピョン跳ねるように消えていった。他の生徒さんは舞台前の階段を降りるのだが、りーちゃんだけは裏の手すりのある階段を使った。ただこれは③で事前に聞いていたので想定通り。りーちゃんはまだ、手すりのない階段を降りるのが危なっかしい。

なんにせよまずは第一関門クリア。その後、卒業証書授与となり、りーちゃんは一番最後のクラスなので待ち時間は長かったが、父母席から見る限りおとなしく座っているように見えた。

そしていよいよりーちゃんのクラスに入る。順番に合わせて、もちろん先生に付き添われて舞台下へ。舞台に上がり(登りは手すりのない階段でも登れる)、名前を呼ばれて「はい!」とは言えなかったけど、校長先生の前まで歩いて行き、家で何度も見せてくれていたお馴染みの仕草で証書をしっかりともらった。

証書をもらった後はやっぱりピョンピョンしながら舞台袖へ。その後しばらく出てこなかったのは、舞台脇のトイレに寄っていたからのようだ。

こうしてりーちゃんは先生や親たちの事前の心配をよそに、卒業式での役割をしっかりと果たすことができた。100点満点、120点満点だ。冒頭の4つのポイントは、終わってみれば杞憂だった。もちろん、先生方がしっかりと準備をしっかりしてくださったからこそ、マミもダディも心配なく(本当はちょっと心配だったけど)見守ることができたのだ。

6年間ずっとこんな感じでしたが、先生方、そしてお友達の皆さんには、本当にお世話になりました。長い間、誠にありがとうございました。

ところでちょっと気になったのだが、「万万万が一」は「1兆分の1」、「万万万万が一」は「1京分の1」ということですよね(間違ってたらすみません)。実際にりーちゃんは満点だったので、先生のこれらの表現は正しかったのです。

何はともあれ、りーちゃん、小学校卒業おめでとう!!