今年もやって来たりーちゃんのお誕生日。今回のテーマはいちご狩りと家族そろっての食事だった。
実は、お兄ちゃんは他県の学校に通っていて、寮で暮らしている。そのためりーちゃんは、普段なかなかお兄ちゃんに接する機会がない。時々帰省してくると、「かえってきたねぇ」と嬉しそうにするりーちゃん。今回も「一緒にご飯食べようね」と何日も前からマミとダディがりーちゃんに吹き込んでいた。
その前にまずはいちご狩り。りーちゃんは初めての経験だ。少し前にぶどう狩りに行ったことはあったが、その時も夢中で食べていたりーちゃん。今回はいかに。
案内されたビニールハウスに入ると、とても暖かい。ダディの眼鏡は一瞬で曇ってしまった。そして、あま~いいちごの香りに満ちている。それだけでちょっと幸せな気分になる。
係の方にいちごの摘み方を教わり、早速、親子三人でガッツク我が家。りーちゃんは、最初こそ上手に摘めなくて少しお怒りの様子だったが、すぐにコツをつかみパクパク食べていた。でも、まだ白い部分があるいちごを取ろうとするので、ダディが真っ赤ないちごを取ってはりーちゃんに供給。りーちゃんは常に両手にいちごを持ちながら食べていた。
今回のイチゴはとても甘い品種のようで、練乳などなくても、とても美味しかった。制限時間は30分だったが、マミもダディもその10分前には「もうお腹いっぱい」と言いながら、もったいなくてダラダラと食べ続けてしまう、という状態だった。ところがりーちゃんだけは最後までマイペース。それでも「時間だから帰ろうね」と言われて素直に従ったので、お腹はいっぱいになったのだろう。もっと食べたいと思っていたら、ハウスから出ようとせずに暴れていたはずだ(笑)。
夕方にはお兄ちゃんをピックアップして、予約していたレストランへ。いつものことなのだが、普段接する機会が少ないので、マミとダディはどうしてもお兄ちゃんを質問攻めにしてしまう。それは車の中でも、レストランに入ってからも同じで、りーちゃんが一生懸命話しかけているのに、軽くあしらわれてしまっていた。
食事をしばらく楽しんだあと、お兄ちゃんが言った。
「今日はりーちゃんの誕生日なのに、りーちゃんは全然、会話に入ってないよ。」
言われてみればその通りだった。反省するマミとダディ。お誕生日のデザートプレートを前に、主役が生まれた日を改めて家族でお祝いして、りーちゃんの話をみんなで聞いた。最後は優しいお兄ちゃんと、得意のしりとりを楽しんだりーちゃんだった。
思いがけず、お兄ちゃんの優しさに触れたマミとダディ。親元を離れているお兄ちゃんも順調に成長しているようです。