先日、友人の50歳の誕生日パーティーへの招待状が届きました。
招待状には
「一回目の私の半世紀への招待状・・・2062年に百歳となる事を目指して」
と記してありました。
というのも彼は近年”永遠の命”という事に興味を持たれ、
近い将来には、人類不滅の日が来ると信じたいという方なのです。
彼は娘の幼馴染のお父様で、法学者。
エコロという緑の党(環境政党)の一員としても活躍される方なのですが、
5年程前までは、恰幅が良くお髭を生やされ、優しい熊さんの様なイメージの方でしたが、
ある時から急に、健康のためにと、カロリー計算を始められ、見事減量に成功され、
現在はお髭を長くすれば、まるでキリスト像、というイメージにまで変わられたのです。
彼のご実家は大層裕福でいらして、ご両親は自分達の生存中に財産分けをという事で、
三人の息子さん達に相当な額を配当されたという事は聞いておりました。
が、この友人は全額を発展途上国へ寄付されたという稀に見る理想主義なのです。
その彼がこの所会う度に、永遠の命に向けての研究の話をされる訳です。
そもそもは、この方の講演会を聞かれてから始まったそうなのですが・・・
http://en.wikipedia.org/wiki/Aubrey_de_Grey
英語ですが、簡単な説明が載っておりますのでご興味のある方はどうぞご覧下さい。
私は全くの門外漢ですから、いつも聞くだけになってしまいますが、
今までの彼の話により、理解できた事をまとめると
人間の体の老化は細胞の老化と連結しているため、
これの動きを科学的に変更させる事に成功すれば、不死身の人間の存在は可能。
細胞の老化、変化によって起こり得る病気も(ガン、アルツハイマー、パーキンソン等)
未然に防ぐ事が出来る。
こんな具合です。
彼は、不死身という事になれば、短期間では不可能な研究、勉強を成し遂げる事が出来、
地球に、より一層の富が(技術的な)やって来るだろう、と言われます。
これに対し、先回お会いした折には、家の主人はこの様に反論しておりました。
「音楽の世界、作曲家が自分の最期を悟り創り上げた曲、
例えばモーツアルトのレクイエム等・・・
こういう情緒的な物が全て葬り去られる世の中になりはしないか」
要するに、人間は誕生した時から最期が必ずあると分かっている存在のため、
この中で、それぞれの時期を精一杯生きようとするのではないか、という事でこれには私も同感です。
もう一つ彼の論議の中で気になるのは、未来の子供の存在です。
不死身の人間が地球に溢れ出すわけですから、人口は増加する一方となります。
彼は、段々には子供が誕生する必要もなくなるかもしれない、という様な事を
曖昧ではありましたが、言っておりましたし。
彼によると、この研究を支持する同志達が、全世界で増えつつあるという事でした。
彼も時々仲間と集まっているらいのですが、
彼女のお嬢様には、「気味の悪い人ばっかり」と酷評され、苦笑いする彼でした。
いずれにしても、彼は希望する様に百歳を迎えられるのでしょうか・・・