良く思うのですが、こちらのクリスマスは日本のお正月に似ているかしらと。


私は個人的には、日本のお正月の迎え方が好きなのです。

もっとも来年には、日本から離れ30年となる私ですから、

最近の日本の大晦日から新年の様子は良く把握していないかもしれませんが。


私の中では、日頃はリズムに追われ過ごされる方々が、三が日はゆっくりと、

初詣に行かれたり、たまにしか会えない親戚、知人を訪ねたり・・・

静かに家族と過ごすというイメージが強いのです。


又、大晦日の夜にあちらこちらで鳴らされる除夜の鐘の響き、年越し蕎麦に至っても、

私には、静かで情緒溢れる日本の雰囲気が浮かんで参ります。


こちらの新年は、日付が変わると同時に花火、かんしゃく球に溢れ、

若者はそれぞれ友人同士で楽しみ・・・

という具合で、私にはあまり味気のある新年の迎え方ではないのです。


それに比べクリスマスは、やはり家族で過ごす時間という感じでしょうか。

それぞれの街の広場に再現されるキリスト降誕の納屋を家族で訪れたり、

何世代かに至る家族の、大人数での晩餐など、

このイブ、クリスマスの二日間は友人、知人よりも家族を最優先している様です。



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ところで、私がヨーロッパに留学後初めての、クリスマスはと言えば・・・

(八月からの渡欧でしたので、クリスマスにはまだ、こちらで数ヶ月の滞在でした)


下宿をしていたお宅でも、ご家族の方達が遠方からいらっしゃる予定のため、

私がその時期いない様なら、部屋を親戚のために使いたいのだけれど、と言われまして、


そこで丁度同じ様な境遇であった日本人の友人と共に、

南フランスへのヴァカンスへと旅立ったのでした。


カンヌ、アヴィニヨンに五泊程度の汽車での旅行でしたが、

南フランスの気候も何も知らず、真冬の分厚いコートでホテルに入り皆に驚かれたり、


クリスマス当日に着いたアヴィニヨンではお店類は全て閉まっていてアタフタ、

ホテル探しにも骨を折り、

一瞬 「或いはクリスマスの晩、路上で就寝か」との考えが頭をよぎったり、

ヨーロッパに馴染んでいない日本人女の子の二人旅は、珍道中となってしまいました。


ただ極めつけは旅の最後にやって来ました。


スイスまでの帰りの汽車を待ちながら、駅の待合室で時間を潰していた時の事でした。

一人の中年女性が現れ、私達の方に真っ直ぐ向かって来たのです。


親しみを込めた表情で、

 「貴方方、スイス行きの汽車を待っているの?」


ハイとの返事に、

 「困った事が起きたの、助けて頂けないかしら。

 実は私もスイスまで今日中に戻らなければならないのだけれど、

 お財布をすられてしまって、切符が買えないのよ。

 百スイスフラン(一万円程度)貸して頂けたら、家に着き次第、直ぐにお送りします」


こう言って、身分証明書を提示しました。穏やかそうな身なりも良い女性です。


この頃、私共はこの程度のフランス語が、ようやく理解出来る位でしたので、

フランス語が分かり嬉しい、という気持ちも手伝ったのでしょうか、

何とかして要望にも応えたいという様な、変な感覚が頭をもたげてしまったのです。


友人と相談し、二人で合わせて百スイスフランを彼女に渡してしまったのでした。


その後、彼女と私共の住所、電話番号を交換し、これで切符が買えると喜ぶ彼女を

見送ったのでした。


今は、余程状況を見極めてからでなければ、こんな行動には出ませんが、

ナイーブさに加え、やはり初めてのクリスマス、旅行という事で

気分が舞い上がっていたのでしょう。


スイスに戻り、一ヶ月も経った頃、未だに返金のための連絡がないという事で、

友人は勇気を出して、その女性に渡された番号に電話を掛けました。


書かれていた名前の方と話したいと尋ねても、

「そんな人、この家には居ませんよ!」

との返事だけ。


スイスに戻ってから徐々に膨らんでいた或いは詐欺だったのでは?」という考えが

この段階で明確に現実化してしまった訳です。


苦い経験に終わってしまったヨーロッパ初のクリスマスでしたが、

却ってヨーロッパ滞在の初期のこの事件で、こちらで生活していくためのの用心深さは

しっかりと身についた気がしておりますが。




ところで、今年の我が家のクリスマスは


今日は娘は撮影のお手伝いで夜まで留守、

又家族のパーティーの方は、

主人の六人兄弟のそれぞれのハードスケジュールを調整した結果、

27日にクリスマス新年を兼ねた集いの会があるのみ、



という事で、イブ、クリスマス共に至って普通に過ごす年となりました。


ただ天気は久し振りに良くなりましたので、

ブリュッセルまで夜景を見に行こうかという話だけは出ておりますo(^-^)o