"ところが、二ヵ月もたたないうちに、「また、へンなのです」とサラリーマン氏がクリニックにやって来た。検出されたのは、やはりクラミジアである。
「パートナーはみなさん治療されていますか?」
妻は婦人科を受診したという話を聞いていた私は、てっきり第二のパートナーがいるものと思いるものと思い、「みなさん」という言葉を使ったのだが、これに噛みつかれた。
「みなさん? 私には妻以外のパートナーはおりません。私はあなたが言うとおりに服薬して、妻にも婦人科に行ってもらいました。すべて、あなたの指示にしたがっています。今度こそきちんと治してください」
理路整然と英語でまくしたてられ、恐縮しながら治療を再開した。このときも二週間の服薬で菌は確認されなくなった。
特殊な細菌による非淋菌性尿道炎④
マイコプラズマ・ホミニス(Mycopーasma hominis) は尿道に常に存在しているといわれ、病気をひき起こすかどうか、疑わしいという学者もいるが、性経験のある男性には検出率が高く、一部の非
淋菌性尿道炎にはマイコプラズマしか検出されないこともあるので、尿道炎の原因であるという見方がつよい。この菌も通常の培養法では検出できないので、検出には、特殊な培地が必要である。
ウレアプラズマ・ウレアリティクム(Ureapーasma ureaーyticum)はマイコプラズマ・ホミニスと近縁の細菌で、通常の検出法ではみつけられない。
特殊な培地を使うと約一〇パーセントの男性の尿から発見され、男性不妊症とも関係していると考
えられている。もし検出されたら、治療したほうがよい。ウレアプラズマも、それ自体が尿道炎を起
こすのは、ごく一部の症例だけである。治療には、ミノサイクリンの経口投与が一番よい。" クラミジアの症状:男の場合