学校の話のついでに、院内学級の話を。
最初の生徒は、小児がんの小6の男の子だった。何年まえだろう。8年は経つ。
抗がん剤の副作用で髪がなく、帽子をかぶっていたが、本当に綺麗な澄んだ目をした優しい子だった。勉強もよく頑張ってた。
けれど、だんだん体調が悪くなり2ヶ月くらいでドクターストップ。
私は、撤退した。
その次は中学三年生の男の子。この子は、拒食症。病院から出れない状態だった。
ほんとに細くて、骨と皮だけってくらい。
勉強は向き合ってだけど、プライドが高く、わからないことが許せない?だから、わかる問題だけをやらせた。
自分は平均よりできるはず、本当は、自分はこんなところにいるはずじゃないんだ。とよく言っていた。
身だしなみやオシャレを自分で確認し、カッコイイ見た目であり続けた。
効率が何より大事で、無駄なことは何もしたくなかった。体重が許可が出て退院したので、しばらくはご自宅に通っての勉強。甲斐あって目指した高校にはなんとか滑り込んだ。
が、2日で行かなくなった。思っていたような場所ではなかったそうだ。
次は、胸骨?か、その付近を複雑骨折した小2の女の子。大きなギプスをつけていた。
びっくりするほどわがまま放題だった。
他人に対する礼儀も欠片もなく、人は自分に尽くすもの、プレゼントをくれるもの、そう思って育ったようだ。
人に言われて何かをやるなんて、1番嫌いと言って、勉強は手をつけようとしなかった。
その驚くべきわがままぶりをそばで見ていたおばあちゃんは、さらに驚くべきことに、全くしつけについて、興味がないようだった。
空いた口が塞がらなかった。
その態度や言葉遣い、すべてが苦痛だったが、仕事だから、やり切った。教材に工夫を重ね、シールやスタンプを駆使して1日1日乗り切った。もう二度といきたくない。笑
それからはしばらく空いた。
この前、ローソンに行ったら、レジをしていた大学生風の男の子に、何かを感じた。
澄んだ目をしていた。深い深い白。だから、黒目がくっきりと浮かぶ。目力の強さ。
まさか。。。
でも、顔を見てもわからない。なんなら、名前すら思い出せない。
オシャレな髪型で、テキパキと仕事をこなす。
でも、この目は忘れない。小児がんだったあの子じゃないだろうか。
帰宅してから、お母さんの連絡先を探して電話した。
当たりだった。
生きてくれていた。生きていた。ありがとう。
私が思い出せないくらいだ。彼は私など覚えていないだろう。
お母さんは、
お顔も名前も思い出せないと思います。でも、存在は、覚えていると思います。と言った。
いろいろあるな。人生。